2006年03月08日 (水)

飛行機ライフ窓側編

flying over BALTIC

飛行機の座席で私は絶対窓側派だ。もし同行者が同じように窓側派であるなら、それが妻であろうと恋人だろうと私は「なら、離れた席に座ろう」と言うだろう。そのくらいに機上からの眺めは楽しく刺激に充ち満ちている。だから万一窓側に座れなかったときは航空運賃半分返せ!と言いたいくらいにブルーな気分なのだ。

今回の中欧旅行で同行した父は幸いにも眺望にはさほど興味がなく、という以前に年を取ってトイレが近くなったため、むしろ積極的に通路側に座りたい人だったおかげで行き帰りとも私は窓側座席に座って滞空時間を満喫することができた。でも、父のように年を取ってなくてもトイレ立席を優先視して通路側を希望する人は案外多いようだ。やはり長時間フライトで寝ている人も多く、その寝ている人をわざわざ起こしてトイレに立つという面倒を厭う人が多いのだろう。でも、私はその面倒と眺望を天秤に掛けても明らかに眺望が勝る。どう考えたってアレを見ないのは勿体ないという他ない。

ちなみに「飛行機ライフ耳編」でも書いたように旅行代理店の準備不足で往路は父と離れたところに座らなければならなくなってしまったので、私の隣は食事時間以外はほぼ寝っぱなしのオッサンが座っていた。なので、極力迷惑が掛からないようにトイレはなるべく食事のあとに少し長めに時間を取って行った。トイレでは用を足すだけではなく歯磨きしたり顔を洗ったり、またトイレの近くのスペースで体操したりスチュワーデスと話したりと身動きの取れない座席で停滞した血液に流れを与えるべく工夫した。

飛行機の中ではこのように意識的に滞空時間を楽しむよう心掛けた方がエコノミーでも充分高い運賃を払うだけのものを得られると思うのだが、どんなものだろうか? そのおかげで皆が寝てる中、一人楽しんでいたのがバルト海上空に広がる青い世界だった。

【写真】2005.11.08 13:30 ルフトハンザ航空・バルト海上空より

by m-louis : 2006.03.08 13:30
comment

写真スゴク綺麗ですね〜。空なのに海の中ようなあさぎ色がとても美しい!昔、ドイツに行ったとき飛行機の窓から見えた雲海に感動しました♪
あと、国内旅行(去年行った高地旅行)の帰りに大阪の淀川花火大会が上空から見れて嬉しかったです。

でも私は飛行機は上がるときと降りる時がやっぱ苦手です(^^;)高知旅行での飛行機でおもいっきりヒーヒー怖がっていたら夫の友人が私の天然ぶりにバカウケしまくってました(^^ゞ

by のりみ : 2006.03.25 02:44

m-louisさんの窓際写真?はみなキレイっすね♪
僕もどちらかというと窓際派なのですがほぼ100%寝てしまう‥‥。ちょっと意志薄弱かも(苦笑)

淀川の花火を見下ろせたのりみさんはラッキーだなー。かなり羨ましーなー。

by ゴリモン : 2006.03.25 12:46

無経験な学生放浪の期間のこと、香港からニューヨークまでの長時間フライトのとき、私が通路側の席、窓側の席は中国系カナダ人ビジネスマンということがあった。エコノミークラスの乗客としては少しの目を引く程度に洗練されたスマートなスーツに身を包んだ彼との、慣れない英語での会話が思いのほかスムースに進行したことにいささか勢いづいた私は、わざわざ頼んで席を替わってもらったのだったが、世慣れた友好的な笑顔の彼の目の奥に、飛行機なぞを珍しがる田舎者を蔑む光が、彼のアジア人として白人社会の中で生きていることの困難さを屈折する形で、閃かなかったろうか。
ともかく窓側の席を得た私は何もない時間はただ延々と窓の外を眺め続けた。
夜になっても眺め続けた。するとスチュワーデスがやってきて、寝ているほかの乗客に迷惑だから窓のブラインドを下ろしてくれと言った。ふりむけばカマボコ型の客室は適切に調節された暗さにくるまれており、ただ一点、私の窓からだけ、地表から見上げるなら柔げるのだろう大気の層の上を無音でさんざめく裸の月光が、その人工の闇を、意外なほどの強烈な明るさで貫いていたのだった。

by 199X年 : 2006.03.25 13:41

>のりみさん
淀川の花火を飛行機から見たという話を聞いて、岩井俊二監督『〜打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』を思い出しました。うちは帝国ホテルやOAPの脇に家があるので、天神祭の花火を一度帝国ホテルの上階から見たことあるんですが、見る角度の問題というよりも防音で音が小さくしか聞こえなくて、それがシケた感じにしか思えませんでした。飛行機だと当然音はないだろうけど、どうなんでしょうね。
それと飛行機の昇降時ですが、私は精神的よりも身体的に堪えてしまう質で、それで高額の耳栓買ったり、飴玉をスチュワーデスにもらったりして、対応してます。
http://yanaka.m-louis.org/2006/02/25/2356.php

>ゴリモンさん
実は私は前向き座席の乗り物はほとんど眠れないという大きな欠陥持ってまして、本を読むか窓の外見るかしかないんですよ。だから一番しんどいのが夜行バスです。本読んでも迷惑ですからね〜、、窓側座れたときはカーテンに頭突っ込んでずっと星を眺めてたりします。しかし、淀川花火はヘリ乗って見てみたいもんですね(^^;)

>199X年さん
「飛行機なぞを珍しがる田舎者を蔑む光」と聞いて、18きっぷで東海道線に乗ったときに「富士山なぞを珍しがる私を蔑む(?)静岡県民の目」があったことを思い出しました。静岡県民がアジア系白人としてのジレンマに近いモノを抱えているのかはわかりませんが、彼らの場合、山梨県民と共有せざる「共有」として富士山を抱えているという点に別の興味が向きます。
ともあれ、夜の飛行でブラインドを上げててスチュワーデスに注意されましたか!
私は不思議とそれで注意された記憶がない。というか、おそらく私の場合、その「さんざめく裸の月光」というほどの月明かりをまだ体験したことがない気がします。何しろ満月に近い月が出ている確率だって半分くらいな上に飛行機自体も月光をモロに受ける側、受けない側と二分されますからね。今回の飛行では朝陽も反対側になってしまって結局、朝陽から伸びるオレンジ色の境界線の端っこを見るに留まりました。

by m-louis : 2006.03.26 05:10









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