2005年05月02日 (月)

英国青鈴の迂回人生

030421_ebbell.jpg2002年10月の三鷹金猊居解体後、なぎ倒された家の破片も片付けられ、地均しされた土地を見に行ったとき、そこで木屑の混ざった土の表面に豆粒大の膠色の球根のようなものがめり込んでいるのを見つけ、そっとポケットに忍ばせて大阪に持ち帰りました。そのときは何の球根だろう?と妻と首を傾げていたのですが、妻が植木鉢に植えておいたら翌年の春には青い芽を出して、ちょうど今頃、見事な紫色の花を咲かせてくれました。もちろん三鷹の庭に生えていた見覚えのある花です。

そして去年もちゃんと咲いたのですが、去年の今頃ちょうど私は実家の工事で慌ただしく上京を繰り返していたので花の咲くところを見ることができず。ただ、去年その花が枯れてから妻がちゃんと手入れをしておいてくれたおかげで、球根の数は結構な数になってました。

050407_ebbell.jpgで、今年も先月初め頃から元気に新芽を見せてくれていたのですが、どうも一つの植木鉢にとっては飽和状態になってしまっていたようで、茎の伸び具合が悪く、花も例年よりも寂しい感じにスケールダウンしてしまいました。花びらの反っくり返り加減が心許ない感じです。というわけで、今年の秋口には谷中の家に株分けしようと考えています。

050501_ebbell.jpg元々、母はこの花がお気に入りの一つだったようなのですが、家の解体が10月でその頃は球根が土中に埋もれてしまい、すっかり掘り出しておくのを忘れていたそうです。そんな三鷹の庭に埋もれていた一株が偶然命救われ大阪に運ばれ、大阪で命を吹き返し、再び三鷹の庭で一緒に咲いていた他の草花たちのいる谷中の庭に帰還する。なんだか不思議な嬉しい気持ちになるものです。草花たちにとっては「お前、どこ行ってたんだよ?」って感じでしょうか(笑)

ちなみにその花の名前はイングリッシュブルーベル。ユリ科ツルボ属の多年草で、学名は Scilla non-scripta。あとで母から聞いたところによると、今年育ち具合が今イチだったのは土に肥料分が足りてないのでは?というアドバイスがありました。確かにその辺も考えておいた方がよさそうです。

by m-louis : 2005.05.02 03:52
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