2004年02月03日 (火)

第18回打合せ: ファサードの色調

第18回打合せのところでも書いたようにまず今回の打合せの席で豊田さんからこれまでの黄色ベースの暖かいイメージから白ベースで黒サッシというちょっと緊張感のある色調に建物のイメージをがらりと変えたいという意向があることを伝えられる。

040203_compare.jpg実は豊田案の図面と模型を初めて見せられたとき、まあ、模型がスチレン色で白かったせいもあるかもしれないけど、漠然とこの形なら色のこと深く考えなくても充分イケる!つまり白で持ってってもしっかり個性の発揮できる器になるだろうという安堵感が第一印象としてあった(大袈裟に言えば肩の荷が下りたような気分にさえなったものだ)。
しかし、先月、豊田さんから黄色で塗り絵した図面を見せられたりして、無難に白に落とさないで考えて行くのもそれはそれで面白い考え方だと成り行きを見まもっていた(黄色はキスケの色だから好きだしね)のだが、実際問題、予定している吹付材のサンプル色に満足できそうな黄色系統色が見つからなかったのと、あったとしても一乗寺の隣という立地で暖色系の家が建つと少し場違いにほのぼのしすぎるのではないか?(田園みたいなところにぽつんと佇む家ならいいけれど)と思われるようにもなったらしく、そのときサンプルで取り寄せていたほんのり蒼味掛かった白色(フッコー FMX-101)をベースにする方向に考え直されたらしい。

吹付材の色見本を現場に持って行って、エントランス軒下に張る杉縁甲板やガルバリウム鋼板の色と組み合わせて見ていくと、確かにその白(FMX-101)がスキッとした透明度を持っており、単純に風景に馴染むというよりは、それら3色が微妙な緊張度で干渉し合いながらもふわっと浮き上がる感じでちょっと不可思議な印象を与える。父はサンプルを単体で見ていた当初はそれより少しクリーム色掛かった白(FMX-103)を好んでいたが、組み合わせると FMX-101 の方がよいと豊田さんの考えに賛同。私もほぼ同意見。帰宅後、経緯報告してから判断を仰いだ母も同意見だったが、どうせなら何の説明もなしにどれが好みか聞いてみるんだった。

040203_model.jpg事務所に戻ってからエントランス部のみの 1:10 の模型を見せてもらう。
先の3色に、さらに黒い玄関扉と搬入口のサッシの色が入ってくるとまただいぶ印象が違う。FMX-101 の色味が単純に白とは言い難い色をしているので、スチレン色と組み合わさった黒色では逆にイメージが捉えにくい。それとパーゴラの檜も紙でできてるので、これが木の色だったらばまただいぶ印象も違っただろう。

それから玄関ドアをこの模型のように重たく黒でどっしりさせた場合、取っ手部分は考えようによってはデザイナーに発注するような、すこし変わったものを持ってきて、アクセントを持たせてもいいのではないか?とのこと。まあ、確かに黒でずっしりだけだとちょっと人を寄せ付けない入口になってしまうかもしれない。しかし、こういう話の流れになってくると途端に「じゃ、取っ手だけDIYしたいです!」というセリフが喉元から出掛かってしまう。何とか自制したが、もしそれが木でもOKなら、総領の義父と作りたいものだ。

豊田さんとしては1920年代の近代建築的イメージになってきてしまったかも?と、具体例としてル・コルビュジエのシュタイン邸を挙げておられた。

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2008年01月27日 06:12
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