2004年02月29日 (日)

現地ノイズ調査2

建方見学後、休憩がてらに先日母と豊田さんで行ったという和菓子の喜久屋に入り、現地ノイズ調査を再び実施。
古い和菓子屋なだけに大したサッシュを使ってるわけではないが、それでも開け閉めすると随分交通音は違う。エンジン吹かす音も確かにうるさいが、ハイスピードで走ってる車のタイヤがシューッと擦れる音が案外気になるものだ。あと、このお店では車が横を通過するたびに巻き起こる風でサッシュがガタンガタン音を立てるのが一番気になってしまった。そういう音はうちでは発生しないと思うんで、問題はないかと思うが。。

豊田さんが来られる前にセブンイレブンでもチェックしたり、向かいのマンションの6階住人にも話を聞いていたので、それらも合わせて報告し、まあ、ひとまず最初は標準の一枚ガラス+サッシュをエアタイト仕様で使うというので大丈夫なんじゃないか?、もしうるさく感じられるようなら後付で取り替えるという方向で話は落ち着いた。

040229_1141_sawanoya.jpg店を出る頃にはちょうどお昼時となっていたので、僕が蕎麦好きなのを知ってる豊田さんから、上棟式の日のお昼にも行く予定になってる「鷹匠」で食べませんか?と誘われ、もちろんOKってことで藍染通りを降りていくと、上棟式の晩に妻と宿泊予定にしている「澤の屋旅館」が出て来た。この旅館は如何にも谷中な話だが、外国人旅行者が好んで泊まる旅館らしく、Webサイトも手作り的ながら日英両対応。宿泊価格はシングル4700円、ツイン8800円と国内宿泊費として考えれば高くはないが、貧乏外国人旅行者からしたら簡単には泊まれない価格。ということは、つまりお客はそれなりにプチブルな人が多いのだろう。本当は日暮里の駅を降りてすぐのところにあるゲルマニウム温湯と謳われたちょっと怪しげな「寿々木旅館」ってところに泊まってみたかったのだが、妻もいるし危ないと母に言われ、豊田さんも推奨される「澤の屋」の方を選んだのである。個人的にはこういう場末の旅館って妙に心浮立つものがあるんだけどね。

040229_1221_nenozu.jpgさてしかし、肝心の「鷹匠」は開店はしていたものの、この日は貸し切り予約が入っていて入店できず。そこで豊田さんも行ったことないけど、近くに割と美味しいと言われてる讃岐饂飩の店「根の津」があるというので入ってみると、なんとそこでKちゃんがバイトしてました。ま、谷中に住んでるのは知ってたけど、まさかこんなところで会うとはね(^^;)

店内では、最近この手の作りの建築が増えてる(俗にいう癒し空間?)といった四方山話。豊田さん曰くこの手のものを作ってるのは大抵自分たち世代(豊田さんは現在42歳)の建築家なんだとか。。純和風というわけではないけど、なんとなく各国テイストを適度に織り交ぜ、光を抑え気味にしたこぢんまりと落ち着く空間を造形する。こうした傾向が顕著になったのは自分たち世代から海外旅行が気軽にできるようになったのが大きな要因じゃないか?(※1)と豊田さんは言われていた。私もこの手の場所はたまに入ると確かに落ち着くんだけど、これが毎日となるとどうなんだろ?とも思う。それはおそらく自分が三鷹金猊居というある種、厳正に日本建築の伝統形式に沿った住居環境で暮らしてきたことと大きく関係するだろう。癒しや緩さよりも落ち着くものが緊張感の方にあるのだ。

by m-louis : 11:41 | comments (0) | trackbacks (1)

建方見学 - 裏手にまわって

敷地の裏側をまわる前にそういえば敷地北西側にお住まいの永松さんご夫婦と会った。
地鎮祭時のご挨拶ではご不在だったので、改めて建築家が変わった旨を話して、豊田さんを紹介。といってもお隣の柏山さんとは親子関係なんで話はすでに行き渡っていた。
永松邸はうちの建物でほとんどが影に入ってしまうものの、好意的に完成を見まもってくれているようだ。ただ、現場付近に昼食後のものと思われるゴミが散らかってることを指摘されてしまい(^^;)、それに関しては豊田さんがしっかり伝えときますとのこと。

040229_1017_tatekata.jpgさて裏側。
柏山邸の横の細い路地を入って、まずは柏山邸と永松邸の間からどのように見えるかを確認。
続いて、浅見邸の駐車場からも見てみようとしたが、そこからは我々の背の高さでは何も見ることができなかった。
道をしばし奥に入っていくと途中からタラップにかかる屋根の部分だけが見えてくる。その後またしばらく見えなくなって、ぐるっとまわって法蔵院のあたりまで来るとちらっとタラップ屋根が見える。040229_1028_tatekata.jpgしっかり見るには法蔵院の中のお墓のあるところまで行かないとって感じか? しかし、我々がタラップを上り下りしたり、滑車を使って荷物の上げ下げをしてる様子はおそらくそこからは丸見えで、案外お参りしてる人からは何やってるんだ!アレ?と気にならずにはいられなくなってしまう雰囲気かもしれない。そういえば墓場からは母の部屋の上部あたりまでが見えるということは母の部屋からも墓場は見えるということか?(^^;)

040229_1041_tatekata.jpg一乗寺の東側を抜け、今度は言問通り沿いのセブンイレブンやルネ上野桜木のある方へ。
こちらからの見え具合は実質正面よりもこの角度から見た面がファサードと言いたくなるくらい全体像がよく見える。正面は言問通りが狭くて引いて見るというほどの距離が取れないし、言問通りの谷中六丁目交差点が若干折れているので、東からの視界が大きく開けているのだ。それは言い換えれば、うちの2階バルコニーや3階両親の部屋からの見晴らしが良いということを示してくれる。
しかし、こちらから見ても何よりも目立つのはタラップだ。本当にタラップで何かやってるとどこからも丸見えだと思って間違いない。とはいえ、このタラップのおかげで間違いなくファサードが無理なく表情を持ってくれたし、第一、豊田案以前の一乗寺の壁と平行して2、3階まで立ち上がる案になっていたとしたら、相当に重苦しい印象を与えてしまっただろう。豊田案の大胆さもさることながら、案外それをあっさり受け容れた我が家の判断力もこの件に関してのみはあながち捨てたもんじゃないなと思う。

まだ完全に確定していないサッシュの色の取り合いについても話し合う。
お寺側にシャイングレーのサッシュとその色に近い感じのガルバリウムの波板鋼板を組み合わせることは確定しているが、果たして正面を黒のサッシュにしてよいものなのかどうか? まずお寺側と正面でサッシュの色が違ってしまうことを豊田さんは気にしておられ、私はその場では言わなかったが黒サッシュとALCパネルの白吹付が武家屋敷のような雰囲気になってしまいはしないか?という心配が多少はある。無難なのはすべてをシャイングレーのサッシュにしてしまうことだろうが、その場合、シャイングレーが遠くから見て光に当たったときにどう見えるかが問題だ。シルバー系のように白く飛んでしまうと、最近小ざっぱり系若手建築家の間でありがちな如何にもな建築で終わってしまう。もちろん古き良き近代建築には白壁+黒サッシュの取り合わせは多く見られるが、今回の場合の黒の利用は若干挑戦といった意味合いが強くなるんじゃないか?(外したときが悲惨)と思う。

by m-louis : 10:17 | comments (0) | trackbacks (0)

建方見学

夜行バスは予定通り新宿朝6時着。ひとまず歌舞伎町向かいのラーメン屋で腹拵えして、山手線をぐるっと外回りで今回初めて鶯谷下車で敷地まで歩いてみた。で、南口側から出てしまったんだが、どうやら北口の方が多少は近かったようだ。しかし、どっちにしたところで鶯谷で降りるなら、上野か日暮里から行った方がいい。直線距離では一番近いはずだが、かなり迂回しないとならないのよね。

040229_0744_tatekata.jpgさて、すでに完了してしまった建方工事。
7:45頃に現地到着したが、やはり今日の工事はもうないようだ。今回バスで行くことにしたのも、工事が早朝から始まるので、前日三鷹に来ておいて翌朝谷中まで出向くよりも、到着した足でそのまま現場に向かった方が効率的且つ確実だと思われたからだ。しかし、その思いつきも虚しく終わってしまった。
ただ、工事中でなかったおかげで写真は撮りたいようにじっくり撮れたとも言える。昨夕、工事中に撮影した母は迷惑がられてる感じがあってなかなか思うように写真が撮れなかったそうだ。とはいえ、前日に来てれば両日にわたって撮ることもできたわけで、やっぱり大いに悔やまれることには変わりない。とまあ、しかし、恨み節もこの辺にしとこう(^^;)

朝7:45の時点では敷地にも鉄骨にも朝日は全く差していなかった。春分までもうわずかだが、ルネ上野桜木(※1)の影に完全に入ってしまっている。雲の多い日だったので、厳密なことは言えないが、初めて陽光が建物全体に差し込んだのは8:40をまわったあたりでだった。確かその頃アランさんが自転車で前を通られ、しばし談笑する。

040229_0857_tatekata.jpg9:00ちょっと前に向かいのマンションの住人が出て来たので、非常階段をあがらせてくれないかお願いすると、前にも一度来られましたよね?とちょうど一年前の1月頃に声を掛けてあがらせてもらった6階の住人の若いお兄さんだった。これから出掛けるときだというのに、わざわざ6階まで付いてきてくれて大感謝!である(ま、心おきなく写真を撮るわけには行かなくなってしまったが)。騒音のことなども聞いてみる。6階なのでちょっと参考にはならないかもしれないが、夜間は交通量もそれほど多くなく、車の騒音で眠れないと感じたことは一度もないとのこと。ただ、今、うちがやってるのがまさにそうだけど、聞き慣れない工事音とかはやっぱりうるさく感じてしまうらしい。交通量の多い昼間は気にすればうるさいと感じるかもしれないけど、気にすること自体がほとんどないと、まあ、それは当たり前と言えば当たり前の話。あと、写真を撮って何かするんですか?と聞かれたので、Web で最近レポート始めた旨、伝えた。URL も教えておくんだったな。というか、名刺でも作ってみてもいいかもしれない。

9:30過ぎに豊田さん登場。前夜、すでに見られてるとのことだったが、明るいところで再確認。
と、ここまでまったく書いてなかったが、私の方からは想像してたよりも遙かに建物の高さが低く(特に1階)、基礎レベルが両隣よりかなり低い設定になってる(※2)ことに気づくまでは、ひょっとして寸法間違っちゃったんじゃないか?と不安になってたってことを話したり、あとは柏山さん側の鉄骨柱の垂直線が微妙に右に傾き気味なんじゃないか?と話したり。
それに対しての豊田さんの返答はおそらく北西側の鉄骨柱とパース上で重なるので、そう錯覚して見えるのでは?とのこと。豊田さんの昨晩見た感想はむしろ思ってた以上に大きいなという印象だったようだ。確かに近寄ってみるとパーゴラの位置も意外に高くて、大きいといえば大きくも見える。これが道路を挟んで見てしまうと両隣との関係から急に丈が低いように見えてしまうわけであるが。。

040229_0921_tatekata.jpg窓位置の重なり具合は、妹の部屋の西側窓とキッチン西側窓がだいぶ被ってしまった感じだ(これは当初のイメージではレベル差を考えてなかったので、重ならないと思っていた)。バスの窓は重ならない訳ではないが、上から見下ろすような感じなんで心配はなさそう。キッチン北側窓もちょうど面一つズレてくれた恰好だ。

豊田さんの気になる点としては、床材基礎として使われる波板鉄板がすでに上に載せられてしまっていて、その荷重で仮止めした鉄骨が微妙にズレるんじゃないかと心配されていた。まあ、搬入がしづらいことからやむを得ない処置なのではあろうが。。

その後、周囲をぐるっとまわって背後からの見え方など話し合ったが、長くなってるので別稿に譲る。

by m-louis : 07:44 | comments (0) | trackbacks (0)

2004年02月28日 (土)

建方終わってる?

040228_1727_tatekata.jpg夕方、母からの電話を妻が受け、建方(※)、ほどんど終わっちゃってるよ!どうすんの?の報せ(汗)

当初の予定では28日はほとんど搬入作業に終始し、29日に本チャン工事が行われるということだったのだが、道路事情が心配されたほど混まなかったのと、29日の天気が天気予報によるとよくないということから一気に28日のうちに片付けてしまうことになったらしい。

しかし、そりゃー、え?え?え?という話で、ひとまず豊田さんに電話を入れてみると、豊田さんもマジですか?って感じで驚きのご様子。というか、この日は谷中のコミュニティセンター横の広い空き地のゴミ拾い&凧揚げを近所の子供たちを集めてやられていて、緊急の事態が発生した場合のみ連絡をもらって現地に赴くということになっていたらしい。よって、工事が早く進むことには何ら問題はなく、早く終わった旨の連絡はその時点ではまだ豊田さんにも届いていなかった。

040228_tatekata.jpgう〜む、しかし、工事のなかでも一番見ていて面白いという建方を見逃してしまうとは超オマヌケ&ガビ〜ンである。夕方、電話をかけてきた母も「そんなもん見たってしょうがない」が口癖の父をなかなか振り切れず、しかし、得も言えぬ胸騒ぎがして隙をついてこっそり出掛けたらしい。しかし、到着時には3階天井の最後の梁が掛けられんとしていたところだったらしく、実質、鉄骨が1階から立ち上がっていく様子はまるで記録できず仕舞いで終わってしまった(泪)

今にして思えば、引越日程を一日早めておくべきだったと後悔することしきりだが、引越期日指定時には上棟式の日取りがもっと早くに見込まれていたのだからやむを得まい。それともう一つのオマヌケは建方に合わせて夜行バスのチケットを取ってしまってたことである。もう別に29日に絶対行かないとならないということでもなくなってしまったのである。引越直後の疲労に加え、まるで荷物も片付いてない状態で家を出るのは心苦しい限りだが、3/1(月)に父方の伯母が乳癌の手術を受けることになってしまったので、どっちにしても出掛ける必然はあったのである。

この日は鉄骨職人が上に3人、下に2人の5人、道路片側車線を使っているため、交通整理のガードマンが3人、それに監督として山本さんといった布陣だったようだ。

by m-louis : 17:10 | comments (0) | trackbacks (0)

2004年02月27日 (金)

引越

突然ですが、引っ越しました。
といっても至って近所。ほとんど道路挟んではす向かいのようなところで電話番号も変わりません。
いずれ転居のお知らせメール送るつもりですが、事前に新連絡先を知りたい方はこちらまで。

ところで今回の引越、引越屋のトラックをさほど大きくないのにケチったりしたもんで、積みきれない荷物もたくさん残って、後から台車で何往復もするハメに陥ってしまいました(泪)
さすがに疲れた。つーか、あの三鷹金猊居から仮住居へ移ったときの悪夢が再び想起されたというか。

来るべき三鷹仮住居→谷中引越時のために、今回の反省点を二三、メモっておこう。

1)見積もりを取りに来てもらう際に、できることなら配布される段ボールを持って来てもらう。それが無理なら最低でもサイズを聞いておく。段ボール箱ってホンマにピンからキリまであります。取っ手穴のあるのないの、紙質の頑丈なのと柔なのと。そしてCDや文庫、A4などの規格サイズが収まりやすいサイズの段ボールかも要チェック。

2)収納ノートをつける。特に我が家の箱好きというか、箱を取っておいていざというときに使おうと考える体質の者が多い家では、それをしっかり書き留めておかないと「いざというとき」が絶対に「いざというとき」にならない。特に箱のなかに箱を入れている場合はその階層までしっかり書き留めるべし。

3)これは引越屋への注文ですが、段ボールを閉じる用のガムテープってアレ、色分けしたものを用意する気はないのかね? それがあれば、各部屋の名前を書いておかなくてもこの部屋はこの色みたいな感じで仕分けできる。たいてい引越屋が準備する段ボール箱って側面に品名・設置場所等を書く欄が用意されてるけど、引越屋の兄ちゃんの動き見てるといちいち側面確認するの面倒のようだし、依頼側としても設置場所が書いてない段ボールなら次の引越時にも使い回しが利く。各部屋の入口のところにその該当する色のテープを貼っておけば、引越屋にとってもワカリイイと思うんだがなぁ。

by m-louis : 08:00 | comments (0) | trackbacks (0)
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