2004年05月27日 (木)
この日は基礎設計段階から幾度か相談に乗ってもらってる某工業大学建築科博士課程の友人・M夫くんが同行。三鷹に住んでいるので三鷹駅で待ち合わせ、日暮里から初音すまい研究所に立ち寄り、矢原さんと一緒に現場に出掛けた。
当初の予定ではこの日、丸太が建つという話だったのだが、木工事棟梁のぎっくり腰の影響か、丸太を建てる前に済ませておきたいと云っていた下足箱の施工もまだ手掛けられていない様子。とりあえずこの日に出来ることはなさそうだなという感触で、1F留意点(下足箱扉の開くスペースが取れてるか?とか)を確認して、上階を案内してまわった。
この日は豊田さんが別件打合せを12:30頃までされてるということで、しばし空いた時間をカヤバ珈琲で過ごし、M夫くんは研究室そのまま大学に(打合せにも顔出せたら面白かったろうけど)、我々は12:30を少しまわったところで初音すまい研究所へと向かった。現場の様子は別稿で。打合せ内容は追記の打合せ記録にて。
−現場、カヤバ珈琲、初音すまい研究所
−11:00〜14:30
−豊田さん、矢原さん、母、私(+ゲスト:M夫くん)
−照明関係資料、タイル&石サンプル、打合せ記録
=三鷹金猊居襖の引手
□◇
初音すまい研究所@監理報告より(記録者:矢原)
■
建具
【錠】
※プライバシー事項につき筆記回避
【居間 - 地袋】
引手金物を古色仕上げのものにしたいとのご要望をいただきました。
形状は設計者に一任させていただく事を確認しました。
【居間 - 襖引手】
古材を使いたいとのご要望をいただき、その引手金物を2コ(1組)をお預かりしました。
建具屋さんに確認した上で、可能ならば取り付ける事とします。
■屋上手摺
計画ではパラペット内側に回っている手摺を笠木と一体のものに変更する事をご了承いただきました(アルミ製・シャイングレー)。
■照明器具
屏風用ウォールウォッシャー蛍光灯は 松下 FSA42731 のまま、調光機なしとする事を確認しました。
ピアノ上ダウンライトは空調機能との関係から天井直付スポットライトに変更する事をご了承いただきました。
■建具
【レバーハンドル】
洋室-2(Y), -3(A):ユニオン UL459002S(ユニットブラウン色)
玄関ホール(WD-1, -2)ユニオン AUL 920-033(スコッチ色)
階段・廊下-1(WD-3)ユニオン AUL920-024(マホガニー色)
【障 子】
居間、書斎:ヨコのみ、150mmピッチとします。
s-2(居間・ダイニング):ホームワーロンにしたいとのご要望をいただきました。
その他の障子は普通の障子紙とする事を確認しました(ワーロンと紙の価格差を問い合わせ)。
【カーテンレール】
洋室-1(M) に取り付けるカーテンレールはダブルではなく、シングルを2本(1本を窓枠内、1本を壁から片持式)に分けたいとのご要望をいただきました。
その他の洋室-2(Y), -3(A) のものはダブルの片持式とする事を確認しました。
洋室-2(Y), -3(A) のベランダに面さない窓はそれぞれレールなし。房掛(TOSO C-20・シルバー)程度のもの。
■仕上
応接室・玄関ホール・アプローチの床材はもう少し検討することにしました。(ペンディング LN-0198等)
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2004年05月26日 (水)
前日の打合せで豊田さんから提示された床材を確認するため、母と原宿表参道のアドヴァン(ADVAN)へ行く。1F応接室の床材としてダントー傘下 dee plus 社の VENIS/GERMANIA(VNS-401)のタイルで希望を固めて以降、工費的にもなるべく同じ業者のもので揃えた方がいいのだろうと考えて他社製品をそれほど見に行っていなかったので、アドヴァンは久し振り(原宿のは私は初めて)。
で、まず豊田さんから VENIS/GERMANIA の代案として推薦されたフェレマーブル パーラトン(MCA-4401)だが、豊田さんが推奨する理由としては以下の3点があげられていた。
1)VENIS/GERMANIA があくまで疑似素焼き物風のタイルであるのに対し、フェレマーブル パーラトンは天然石で緊張感のある高級な素材感が得られるのではないか?ということ。
2)屏風『壁畫に集ふ』に合わせたギリシャ風イメージを追求した場合、フェレマーブル パーラトンの方がより明るく白に近い色になるのではないか?ということ。
3)コスト的に影響力のある建材だけに(面積的な意味で)、平米当たり1000円程度の差額でも全体の事業費減に多少なりとも貢献できるのではないか?ということ。
ただ、こうした見解を出された豊田さんはアドヴァンから取り寄せたカタログとサンプルだけでの判断なので、実際、アドヴァンのショールームで現物展示を見てしまうと我々としてもそれとは異なる印象を持ってしまうのである。
まず、(1) の素材感であるが、これに関しては天然石の良さというのはもちろんあるものの、天然石の中でも最も安い類のものが選ばれており、むしろ我々の目には高級感というよりも、駅とかでよく使われているような床材という印象が得られてしまったのである。
そして、(2) の色味についてが最も違和感を強くしてしまったところなのだが、5cm角のサンプルで見たときには確かに白っぽい感じがあったのだが、ここで40cm角のサンプルで見ると、白ではなく明らかに黄色いのである。この黄色味はおそらく緊張感よりは柔らかさを演出するのに有効な色調で、そうするとどうしても『壁畫に集ふ』にはそぐわないような気がする。またサイズが40cm角で VENIS/GERMANIA よりも5cm小さいというのも微妙な差ではあるが、縮小感を与えるかな?と思ってしまった。それともう一つ気になる点は照明の光の反射がきついということである。これが絵を見るときに気になるんじゃないか?という懸念もあった。
(3) に関しては安いに越したことはないのだが、逆にフェレマーブル パーラトンの倍くらい(つまり平米2万円弱)出せば良いなと思う天然石はアドヴァンにも幾つかあった。だが、やはりそれでは当初の予算をさらに大きな単位で厳しくしてしまうことであり、それとは別にタイルと較べて天然石の方がメンテナンスが大変ということから維持費的な面でも VENIS/GERMANIA の方がよいという判断に至ったのである。
と以上のようなことを見学後に豊田さんに伝えたら、確かにこういうことは考えていくと色々な考え方(悩み)が出て来てしまうが、そういうときにはファーストインプレッションに戻るのは良いことだということで、VENIS/GERMANIA の基本線のまま、話は進めようということになった。
で、もう一つの玄関前室〜表玄関エントランスアプローチ部分まで敷き詰める予定の10cm角ピンコロについては豊田さんから提唱されたボテチーノ(ADV-EDBO1010)で母も私も異存なしというか、2×3枚ではあるものの、割と無骨な感じで白目地の入ったボテチーノの並んだ様子を見て私個人は色味・質感共にかなり気に入ってしまって、即刻ゴーサインを!という感じであったのだが、店員に聞いてみると在庫個数が足りず、次回入荷が6月末ということで、何と話は振り出しへ(泪) 他メーカー含め、再度検討し直すこととなった。
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昨日の打合せでダイニングのメイン照明となるシーリングライトは引き渡し後に施主の方で好きなモノを選んで取り付けるという話にはなったのだが、その話をしているときに豊田さんは輸入物になりますけど北欧系のルイスポールセン(louis poulsen)のなんかを使うと空間がシャキッと締まっていいですよね〜と言われていて、そんな話を母は目を輝かせながら聞いていた。
そしたらこの日、ダイニングテーブル確認目的で寄った吉祥寺丸井にそれがあったもんで、母の目はますます爛々。これも買うことになるんだろうな〜とそんな様子を醒めた目で見つめる息子であった。
息子はよほどの愛着や執着でもない限り、プロダクト製品やブランド物は好んで用いたがらないお年頃になっていたのである。
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ダイニングテーブルのエントリーでは新宿の丸井だったために現物確認できなかったダイニングテーブルのEL(エル)を再度吉祥寺の丸井で確認。
まあ、新宿で見た白テーブルよりはこちらの方が木質度の高い我が家のダイニングには向いていそうな気がする。ただ、どうせ母がテーブルカバーとかしてしまうだろうから、表面的なことはあまり関係なくなってしまうのだけど、それでもまあ、完全な長方形で出来てるので、モノを置ける有効スペースもこちらの方が多く取れることだろう。
ちなみにこの日は説明に来たお姉さんが前回時の男性店員よりも懇切丁寧に対応してくれて、丸井のカード会員に入っておくと5%引きで送料も無料になるといったことも教えてくれた。何せ26万なだけに5%でも1万3千円ですからね。バカにはできまへん。
2004年05月25日 (火)
仕事の都合で打合せ当日、直接大阪から出向く。
義父製作把手(約10kg)をキャリーカートで転がし、背中には PowerBook15'。
一度谷中墓地内交番脇のトイレに入るため、すべての荷を下ろしたら悟空やクリリンが修行中に亀の甲羅を外したときのように体が身軽になった気がした。
到着後、さっそく開封。
把手を取り出すと予想通り感嘆の声があがり、外にあるのが勿体ないとか、芸大の学生に盗まれないか心配といった風に、やはり把手としてこれ以上贅沢なモノはもうないだろうくらいの反応だった。
主な打合せ内容については追記の打合せ記録にて。現場見学は別稿にて。
−初音すまい研究所、現場、珍珍亭
−14:00〜21:30〜23:00
−山本さん、豊田さん、矢原さん、母、私
−タイル&石サンプル、ハンドルレバー&照明関係資料、打合せ記録
=ケヤキ把手
□◇
初音すまい研究所@打合せ記録(記録者:矢原)より
■
工程について
3F木工事終わり、ボード張り待ち。
2Fの木工事を中心に工事を進めている状態。
外装:板金屋さんと打合せ中とのこと。
5/26(水):SD枠取付予定
5/27(木):1F古材丸太建て(下足入れ前の手摺下地は、LGS に結んだ杉板張用の横胴縁を利用)
5/28(金)〜:左官屋作業入り
6/7(月):システムキッチン取付予定
6月末日まで工事予定
6月末〜7月初頭に設計者・区役所・施主検査を行う予定
検査後に直し工事を行う可能性あり
別途工事については引き渡し後(引越中〜引越後)と考える
■建具
【SD-1】
シリンダー錠のうち、1つを上方にずらします(把手にぎり位置よりも上:下がFL+1m、上が 115cm)。
内側の把手は金属製のものとします。
【WD-1〜3】
ガラス窓、アクリル棒埋込案をご了承いただきました。
【障子】
桟のピッチを約150mmピッチとする案をご検討していただく事としました。
【襖紙】
"山水(ルノン株式会社)" No.169 でご検討していただく事としました。
【畳縁】
"浮(テイジン・テトロンの大宮縁)" No.13
■照明
【応接室】
ピアノ上のダウンライトは天井埋込型空調機械との関係で変更する必要が生じました。
薄型白熱灯ダウンライトに変更する方針です。
ただし、それでも上手く行かない場合は露出型スポットライトとする事をご了承いただきました。
【屏風照明】
屏風用ウォールウォッシャ照明について基本的には調光機をつけない事を確認しました。
ただし、現在選択している器具を一旦付けた後、調光機の改造可能かどうか、メーカー確認をした上で最終判断をする事とします。
【ダイニング】
松下製 LB82515 ブラケット照明を採用する事をご了承いただきました。
ペンダントライト(引掛シーリング)は本工事から外し、引き渡し後にお施主様自身で買い求めていただき、取り付ける事をご了承いただきました。
■仕上
【応接室】
床材として人造石(400角)を提案させていただきました。
【玄関前室】
目地を深くできる石材(100角)を床材として提案させていただきました。
価格について、阿部建築さんに調べてもらい、減額要素となるようなら検討したいところです。
■WD 金物について
【WD-3】
※プライバシーに関わる事項のため、筆記回避
【WD-6】
グレモン錠を中止し、シリンダー錠とフランス落しで施錠する事をご了承いただきました。
【WD-11】
上、下段の扉を一体にし、下段の扉を独立とする事をご了承いただきました。
【WD-20】
平面図と建具表で幅が違っているので、平面図の方を優先した事をご了承いただきました。
【S-4】
桑引手をほかの障子のものと合わせて、白木引手に変更する事をご了承いただきました。
【各把手】
レバーハンドルについては、明日ユニオンのショールームにて施主自身で実物を確認した上で決定する事としました。
■テレビ
ケーブルテレビにしたいとのご要望をいただきました。
ブースターは2Fダイニング一ヶ所に設置とのご要望をいただきました。
■変更項目
これまでの変更項目について、一覧表にまとめました。内容についてご確認下さい。
■追加要望
廊下-1 ピアノ側の縁に沿ってスクリーンを吊す為の下地が必要とのご要望をいただきました(ヒートン取付)。
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2004年05月24日 (月)
5/22(土) に完成したと連絡のあった総領の義父製作・玄関スチールドア用の把手が朝9時に届いた。当初は妻と共に総領まで取りに行くという話だったのだが、明日から再び建築打合せで上京なのと、現場でもそろそろスチールドアの製作に入るということで、ならば早い方がよかろうと急遽手配してもらうこととなった。ひとまず大阪まで託送してもらい、大阪からは私が直接手で持って行くことにした。東京までダイレクトで配送してもらわなかったのは、ドアに取り付けられてしまう前の状態を妻にも見せたかったというのもあるが、それより何より自分が一刻も早く、そして一日じっくり時間を掛けて見たかった(触りたかった)のだ。
義父には急遽発送をお願いしたので梱包の時間はなかったはずだが、それでも形通り段ボール紙で覆われしっかり紐掛けされていた。そもそもケヤキが頑丈だし、大丈夫じゃろーと保険はかけなかったらしい。10kg ぎりぎり未満だったおかげで送料は1050円。
さっそく開封。中も新聞紙とプチプチで隙間が埋められていてそれらを解くとまずは把手の裏面が姿を現した。なかなか良い感じの色合いに仕上がっている。というか、表面にひっくり返すと昨日からの半徹夜状態で朦朧とした頭の靄が一気に吹き飛んだ。
その色艶もさることながら、把手の掴みが想像を遙かに超えるくらい美しく、そしてこれほど手に馴染むものもそうはあるまいというくらいの絶妙の持ち加減で出来ていた。しばらく妻と二人で「スゲー」とか「素晴らしい」とか先日2000本安打を打ったあとのイチローの「嬉しい」のコメントじゃないが、ただただ凡庸に感嘆の形容詞を繰り返していた。妻にとっては殊更この把手の存在は大きなものだろう。どうしても私の家の側の色合いが強く出てしまう谷中の家に唯一とも云える総領の空気、それが家の顔であり、また家族皆が毎日一回は触れるであろう把手という場所に吹き込まれたのだ。私がそのことを妻に伝えると「うん、それもそうだけど、ここがギャラリーになったときに来てくれたお客さんもみんな触ってくれるんだよね、すごい、すばらしい」となんだか私が思い巡らしていた以上のことを考えていたようだ。
ここはつべこべ言わずに把手の画像をなるべく大きくアップするのが一番かと思いますが、しかし、この掴み部分の触り心地だけは実際に触って確かめてもらう以外にありません。是非是非ギャラリーオープン後のみなさんのご訪問をお待ちしております。なんか、あの把手の感触が忘れられないからっていうリピーターが現れちゃったりして?(笑)
そうそうその後、感動を伝えた義父もかなり満足な出来のようで「この色が本物のケヤキの色じゃけー、まずはその色を楽しむがよかろう。ただ、1年くらいすると色は変わってくるじゃろーから、その頃にまた上から色を付けてやるとええじゃろー。もし合わんようじゃったら、お父さんの卓袱台にでもすりゃーエエ」とふだんの無口からは考えられないくらい口が軽かった。
明日の上京に備え、コーナンにキャリーカート(980円)を買いに行く。
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2004年05月18日 (火)
数日前から検討の重ねられてきた1Fギャラリーの屏風を展示する壁面用の照明が大方固まった。
壁面全体を照射できるという利点によりある時点からウォールウォッシャ(※1)という照明器具に美博用蛍光灯を取り付けるという方向に的を絞って検討は続けられてきたのだが、破損係数・色温度・照度分布・調光機能・イニシャルコスト・ランニングコストといったレベルの話をこちらの都合よく満たしてくれる商品というのはなかなかないもので。。
ただ、このウォールウォッシャという考え方自体が初音すまい研究所でヤマギワの担当者と話し合ってる中で出て来たものだったせいか、そこでは松下電工製を使うという考えが抜けていて、私がそれを指摘してから話は急速に収斂して行ったのである。
要はヤマギワのが高くて(¥47,250-)松下電工は安かった(¥37,000-)のだ。
ま、相談に乗ってくれたヤマギワの担当者さんにはヒントだけもらった感じになってしまって、申し訳なかったけど。。
で、調光機能を付けるためにはどちらにせよ改造費が必要になってくるのだが、屏風側壁面に関しては万一明るすぎたときに照度を落とすのに有効というだけで、日々調節するようなことはないだろうということで付けないことにした。加えて後日矢原さんから照度分布を見ると当初の予定の3灯を付けなくても2灯で充分という話で、であればなおさら明るすぎることを心配する必要もなくなり、予算的にも最小限で抑えることができた。
−松下電工「ウォールウォッシャ」シリーズ
−FHF32形×2 FSA42731(高出力型 PH9 ¥37,000-)
□◇
※1)ウォールウォッシャ
とりあえず Google 検索してみると、北九州市立美術館、仙台メディアテーク、武蔵野市民ギャラリーといったあたりがウォールウォッシャーを積極利用していることがわかった。
ちなみに北九州市立美術館は調光機能もしっかり付いてる模様。
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2004年05月16日 (日)
玄関スチールドアの把手製作に必要な情報もあらかた揃い、製作主の義父は「いつでも始められるじゃけー」と言ってるので、週明け忙しくなる前にと1泊2日の慌ただしいスケジュール(移動時間に最低5時間は見ておかないとならないのだ)で単身総領町に出向く。
前日の到着時刻は16時過ぎ。当初は高速バスで行きたかったのだが、午前中に出る2本がなぜか満席でやむなく列車を使った。到着後一服してから義父の作業小屋でさっそくこちらから用意していった豊田さんに渡されていた図面の10倍(125%×400%×200%)拡大コピーをケヤキ材に当てて、どのあたりで切り落とすかおおよその見当だけ付けてこの日は終わった。
翌当日の本作業は追記にて。
□◇
当日は朝9時頃から作業開始。
まず型紙をケヤキ材の上に当てて何度もひっくり返しながら木目の面白い表情しているところをなるべく残すよう、木目の流線に沿わしながら私が鉛筆で薄く線を引く。ついで義父がそれをもとに電動鋸で大雑把に切り落とす箇所に太い直線を入れる。その直線は材の端にまで掛かるので、材の側面に目印をつけ、裏面の割れの入ったところに切り口が掛からないか、また図面上の取り付け金具の位置がそうした部位と被らないかも確認。
問題ないことを確認すると義父は「じゃー切るけー」と言って立ちどころに大型電動鋸で材を真っ二つに切り分けた。その後、把手の左側と右側も大雑把に切り落とし、このままおおよその角を取っていくのかと思いきや、そうはせずにいきなり最もディテール部分とも云える把手の手を掛ける部分の加工に取り掛かり始めた。細かい作業をするにはある程度面が大きく重心がしっかり取れている方がやりやすいらしい。
把手の手掛け部分の加工にはまず小型の電動鋸で表裏両方から約3.5cmの深さまで切り込みを入れる。そうするのは切り口を汚さず、罅割れを防ぐためだ。ケヤキは非常に硬い部材で直径2cmくらいの厚みがあれば相当な荷重にも耐えられるそうだが、目の充所が悪いと軽くこずいただけでも罅が入ることもあるらしい。実際、両側から切り込んだ奥の接点のあたりに一部もげができてしまったが、まあ、それはいくらでも誤魔化せるレベルだったので助かった。
切り込み同士が噛み合ったことを確認したら今度は電気ドリルで手掛け部分の上下Rになるところに20mm刃のドリルをこれも両面から約3.5cmの深さまで穴を空ける。なお、この手掛け部分のサイズは図面上では縦の長さ約10cm強だったが、義父が「ここは各人の身長差を考え少し大きめに取っておいた方がエエじゃろー」ということで、上下共 2cm ほどゆとりを持たせ、14〜15cm くらいの幅は取ることになった。
原理的にはここでドリル穴が貫通すればパカッとカット部分が落ちてもいいはずだが、円形の電動鋸の刃ではどうしても完全に切り落とし切れないところがあるため、それを落とす作業は鑿で行う。慎重さの求められる仕事だと義父は言っていたが、見た目的にはかなり威勢良くガンガン鑿を打ち込んで行った。それにしても先の電動鋸で削っているときにも感じられたことだが、こうしてケヤキを削り落とす音を聞いていると本当にケヤキが硬い木であることがよくわかる。とまあしかし、そうこうしてるうちに手掛け部分の刳り抜きもあれよあれよと云う間に終わってしまった。
ケヤキ板の厚みはおおよそ6.5cm。このままでは手掛け位置に手を突っ込んでも、そのまま指が伸びるだけで手前に引くということはできない。そこで指を曲げて手前に引きやすくなるよう、今度は手掛け部分の裏側を斜めに切り落とす作業に入った。
左の写真がその大まかに切り落としたあとの側面からの様子だが、ここは最初に側面に印を付けて、木を立てて側面に先の手掛け穴同様約3cmくらいのところまで切り込みを入れておいて、あとは鑿を角度を付けて打ち込んで行った。写真では右側下の切り込みがちょっと深く入りすぎているが、裏面側なのでさほど気にする必要もないだろうが、ここも後で調整しておくと言っていた。
そんなところまで進んだところで、義母が3時のおやつを持って小屋まで来てくれたので、小休止。私の帰りのバスの時刻が17:14庄原ということで、しばしそこで雑談しながらこの日の作業はここで切り上げようということになった。と言ってるところに郵便配達がやってきて、初音すまい研究所から義父が作った型紙に豊田さんの方で想定している原寸大のサイズを書き込んだ紙が届く。一応私が準備していった10倍コピーを上に載せてサイズに違いがないか確認してみたが、特に問題はないようだった。これが届くことは前夜豊田さんから届いたメールで確認していたのだが、そこには早くても月曜と書かれていたのに、前日着。どこかの宅急便と違って郵便局は優秀だね(笑)
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2004年05月15日 (土)
数日前に綾野製作所の商品(※) を販売する三芳家具という通販サイトで価格を問い合わせていたのだが、その返事が返ってきた。
ここならハンズで買うよりも安い! ってゆーか、これなら許せる価格やん! というわけで、あとは補償のことなど細かく問い合わせてみて問題なければここで決定ということでよさそうだ。
−綾野製作所 イプサ
−IP-140FS+IP-W60G+IP-W80D
2004年05月12日 (水)
第25回打合せ(※) の2段落目以降から話は続く。
で、日暮里で下車して、ひとまず初音すまい研究所へ。前夜の電話で豊田さんが不在の場合は矢原さんと現場へという話だったので、その通り、矢原さんと現場へ向かうことになった。
現場に到着したのは15:30。現場には1Fに3人、2〜3Fにも5、6人は職人さんが入っていて、忙しなく仕事に打ち込まれていた。そんな中で丸太を立てて検証するというのはちょっとお邪魔感もあり、ひとまず工事現場初訪問(工事前の空き地状態のときには一度来ているが)の wtct 氏を屋上まで各階案内。母の到着を待って丸太の検証に入った。
ところが、3本寄せて設置しようとすると天井配管が邪魔になって、どうしても3本目が望むべき位置にそれを配することができない。というわけで、写真のように大変中途半端な設置状態での列柱確認となってしまったわけだが、とりあえずその状態で見る限りは重々しすぎる印象も窮屈な印象も受けないんだよね。ただ、3本目の丸太が一番太いので、この2本の詰まった感じと同じように3本目を見られないような気もする。微妙に難しいところだ。
矢原さんに意見を求めると、少しギャラリーに様々な要素が多すぎることから2本くらいに抑えておいた方がいいのでは?とのこと。ピアノがなければ3本を前間隔で置いてもいいかもしれないがと言われていた。
検証後、再び初音すまい研究所に戻ると豊田さんも戻って来られていて、wtct 氏も交えて急遽ミニ打合せが行われることになった。何だかんだ丸太以外にも話は及んだので、詳しくは第25回打合せ: 追記(※) の工事監理打合せ記録にて。
丸太を詰めることに関しては、豊田さんは模型上でしか見ておられないのだが、割とこれなら条件満たした上で空間も維持できるのではないか?と乗り気な感じ。ところが私は模型で見ると模型の丸太が若干膨張した感じに見えてしまうせいもあるのだが、急に3本手狭に並んだ様が窮屈な感じに見えてしまい、再び迷妄の闇へと落ちて行ってしまった。
打合せ後、母・wtct・私で日暮里のダージリンで菠薐草カレーを食べながら、丸太について話す。その話し合いについては追記にて。
wtct 氏は手前に来るピアノの存在をかなり強く意識しつつ、3本で良いのでは?という意見。ピアノの後ろに3本丸太が延びてる感じが面白いとか言ってたっけかな? それと打合せ中、あくまで野次とした上で、3本を線上に並べず囲むようにしたら子供は喜ぶんじゃない?と言って実際に模型で試してみると不思議とそこが林のような雰囲気になった。
母は昨夜、妹が2本だと橋みたいになると言ったことが引っ掛かりだし、ピアノ後ろの往来がしづらくなることを踏まえると2本でもいいのかもしれないという風に思い始めたようだ(ただし、母はこういうときに自分の意見という形でそういうことは決して言わない)。
私は3本を詰める案に異論はないが、その詰め方次第だなと考え始めていた。ただ、あの模型での窮屈な感じが3本にこだわる自分を問い詰める。なぜ私は3本にこだわるのか? 前夜の電話で豊田さんにも今日の矢原さんと同じように華燈窓、書院、丸太といった持ち込み組の訴える要素が強すぎないか?と言われたとき、作品や華燈窓は金猊爺さんのインテリ魂が詰まったものだが、丸太はさだゑ婆さんの故郷(諏訪)の山から切り出してきたものであり、見ての通り、野性的で祖父の知性的なものとはまたちょっと別の次元の象徴なのだと話した。それを詭弁として話したつもりは毛頭ないが、もしかすると自分の深層にそうした丸太を使い残してしまってはしのびない(勿体ない)といったケチ根性が宿っていたりするのかもしれないな?と、ふと、思ってみたりもする。
それと現場で丸太を立ち上げるときに実は右手の親指に棘が刺さってしまったのだが、それが祖父の2本にしとけ!という忠告なのではないか?と弱気な勘ぐりが始まったりもしている。
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前夜、丸太2本か3本かの家族内討議中、母が3本目の丸太位置によって部屋の奥行き感が損なわれるのなら、3本を詰めて置いてしまったらどうなの?と言い出し、なるほど詰めて置くと丸太の間を人は通りづらくなるがそもそもグランドピアノの設置する向き自体がすでにしてその周囲を通りにくくしてるので、であればそこは通らないという前提のもと、一つの案として考えてみてもいいのではないか?という話になっていった。そこで帰阪前に現場に立ち寄り、丸太を3本寄せて設置した状態を視認させてもらうことにした。
なお、当日は新宿で行われているK氏の写真作品展示を wtct 氏と観に行く予定にしていたので、観賞後、同氏も現場に誘い、また母も後から現場で落ち合うことになった。
で、丸太の検証作業が現場で行われたのだが、その後、初音すまい研究所でミニ打合せが開かれ、丸太以外の件でも幾つか話し合われたので、ここではひとまずその打合せ記録を追記。丸太に関しては別稿にて。
−現場、初音すまい研究所
−15:30〜18:00
−豊田さん、矢原さん、母、私(+ゲスト:wtct)
−ドアホンカタログコピー、打合せ記録
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初音すまい研究所@工事監理打合せ記録より
■
応接室:照明について
昨日の打合せではピアノ上のダウンライトを中止し、ライティングレールに変更したが、やはりダウンライトが欲しいとのご要望をいただきました。
ライティングレールを残したまま、ダウンライトを2灯追加する事にします(位置はピアノ鍵盤の上)。
丸太列柱3本のうち、中央を除いた2本に家具用コンセントを埋め込んでおき、工事後、スポットライトを取り付けられるようにしたい。
スイッチはコンセント2ヶ所に対して1台とし、調光機を設けるという要望をいただきました。
■建具について
応接室と階段室の間の戸幅(現状665mm)では、家具が入らないかもしれないとのご心配を伺いました。
通らないものは最悪2Fの窓から吊り込む事とし、応接室と階段室の間の戸幅は現状のまま工事を進めさせていただく事をご了承いただきました。
3F廊下-3 と洗面脱衣所の間の戸位置は、洗面脱衣所に置く家具を想定した上で、現状のまま工事を進めさせていただく事をご了承いただきました。
■仕上げについて
応接室東側壁面は、塗らないで仕上げる事をご了承いただきました。
応接室丸太列柱は、本日中に決定する事をご確認いただきました。
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2004年05月11日 (火)
取り急ぎこの写真の丸太の列柱に関して、2本と3本どっちがいいと思うかのご意見募集します。2、3日のうちにどちらかの本数に決定しなければなりません。細かい諸条件に関してはコメントレスや追記などで追々書き足して行きますが、とりあえずはパッと見どう感じるかっていう至って直感的な一行メントで構いませんので、聞かせていただけると助かります。
また、こうした列柱をイメージするにあたって参照項となるような建築物をご存知でしたら、それもお知らせいただけると大変助かります。
関連エントリー:
・古材搬出
・第23回打合せ: 丸太列柱
・第25回打合せ: 丸太再検証
□◇
条件(1)
丸太の後ろの壁の色味がまだ確定していません(材質は杉板甲板を張ることで確定)。
一応、2案出ていて模型のように木に墨のようなものを塗って黒っぽくするか、あるいは木地をそのまま見せて経年変化で茶色掛かって行くのを待つか。
また、前者で行く場合には写真右手の華燈窓を設置する壁や階段床材を同一色にしない(重たくなるため)という考え方も出ています。
条件(2)
丸太の手前にはワインレッド色のグランドピアノが置かれ、華燈窓設置壁側にはアップライトのピアノが置かれます。そのため、実質的には小階段の側面はほとんど見えません。
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義父作成の把手型紙を豊田さんの方でスチールドアの図面に落とし、その上におおよそこのくらいのスケールまで縮小できないか?(約2/3)という概形図を描き込まれた図面と、把手の取付方法詳細図を受け取る。私が義父にヤマトのメール便で送付した予想図が3/4くらいのサイズだったからそれよりももう一回り小さいものを豊田さんは望まれているといった感じか? しかし、前回渡された図面で私が指摘した丸孔のサイズは一回り小さく修正され、概ね良い感じのコンポジションに収まっていた。
一応、義父には特に取り付け方に関して私からよりも豊田さんから直接説明してもらった方がよいだろうと考え、その場で総領に電話して挨拶がてら直接説明してもらった。ただ、やはり図面なしでの説明は豊田さんでも苦心されたようで、特に取付金具のことを「昔の帽子のような〜」といったご本人でも何のことやら?といった説明になってしまっていたようだ。せめて私が送った図面だけでも届いていれば、説明の手助けになっていたのだが、ヤマトの不手際で私が送った図面が総領に届いたのは発送1週間後だったのである。
そうした説明の厄介な取付方法だが、具体的には右の図のように把手側にП字型の金具を、スチールドア側にはそれこそ「昔の帽子のような〜」と豊田さんが言われた「┐_┌ 」な形の金具を付けて、把手の金具をドア側の金具に上から引っ掛けるようなものだ。ただ、その状態だと上に持ち上げれば盗まれてしまいかねないので、ドアの内側からビスを通して外れないようにする。山本さんも20kg以内くらいであればこの取り付け方で問題ないだろうと言われていた。
いずれにせよ、図面がないと話にならないところもあるので、初音すまい研究所から郵便(それも書留で送ってくれたらしい)で図面を送ってもらうことにした。
父が眼科に行く必要があったため、母と先に出掛け、日暮里駅東口のモスバーガーで昼食後、予定より10分遅れで初音すまい研究所着。15時に総領の義父に把手の件で電話をするという約束になっていることと15時半くらいには父が初音にやってくるということを伝え、それに合わせた打合せの進行にしてもらった。
というわけで、主な打合せ内容は
工事状況説明→トップライト説明→把手等玄関まわりの話→照明関係→父来所→総領に電話→スピーカーの設置方法・設置場所→コンセント・スイッチ確認→現場見学→丸太列柱考→下地材の追加確認→仕上げ材確認
といった具合で進んだ。
−初音すまい研究所、現場
−14:30〜20:00
−山本さん、豊田さん、矢原さん、父、母、私(+電話ゲスト:義父)
−ライト関連書類、把手図面、倉庫図面、床・壁・天井仕上げ表、打合せ記録
□◇
初音すまい研究所@工事監理打合せ記録より
■
建具
SD-1
・把手取付方法:金物差込式 1ヶ所盗難防止用ビス留めとする事をご了承いただく。
・室内側に引き手を設ける事をご了承いただく。
・ドアスコープなし。子扉には把手無しフランス落しをつけ、親扉の方にはフランス落しを付けない事をご了承いただく。
SD-2
・小窓、ケースハンドル、シリンダー錠(1ヶ所)が付く事をご了承いただく。
トップライト
・ポリカドームには透明製品はないので、乳白色のもので工事を進めさせていただく事をご了承いただく。
■造作:トイレ-2
・洗面台となりの棚は作らない事を確認しました(既存の金猊作書棚を設置)。
■電気設備:インターホン
・インターホン代は工事費とは別途請求させていただく事をご了承いただきました。
・1F応接室に増設スピーカーを設けたいとのご要望をいただきました。
■応接室照明
・屏風用照明:ヤマギワ製ダウンライト D-5366W とする。
・ライティングレール:屏風用照明よりも遠い位置に設ける。
・地明かり用ダウンライト:3灯を壁面に近い位置に設ける。
・ピアノ上照明:ダウンライト3灯を中止し、ライティングレールに変更する。
以上、応接室照明計画変更の件をご了承いただきました。
■ダイニング照明
・階段側ダウンライト2灯をブラケットに変更。
・折上天井部分のダウンライトのうち、1灯をペンダント照明に変更した事をご了承いただきました。
■廊下-2 照明
・廊下-1 玄関側スイッチの位置を玄関ホール内に移動した。
・給気口スイッチ(書斎・洋室)は分電盤でON・OFFする。2Fと3Fのものは別にする。
・トイレ-2 収納下段に2口コンセントを追加。
・廊下-1 下収納内に2口コンセントを追加。
以上その他、微調整を含めて、ご了承いただきました。
■その他
・応接間・スピーカー取付用、壁面上部に合板下地を設けたいとのご要望をいただきました。
・ポストはワニ口またはペリカン口、色はブロンズ、受カウンターとの段差は約200mm 程度とする事をご了承いただきました。
・トイレ-3 に手摺用下地のご要望をいただきました(縦付き)。
・トイレ-2 に手摺(横付き)洗面台脇壁に小タオル掛下地のご要望をいただきました。
■仕上げ
・キッチンのクロスはサンゲツ Re-3038 とする事をご了承いただきました。
・左官壁:中霧島ライト L-21とする事をご了承いただきました。
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2004年05月09日 (日)
新宿三越裏の 丸井 in The Room では、母がキッチンキャビネット以上にお熱をあげているダイニングテーブルセットを見る。こちらはすでに前回の上京時に吉祥寺の丸井でも見ていたのだが、店員にデジカメでの撮影を断られ(聞かなければよかったのだが)、その代わりにもらったカタログ(※1) にもこちらの希望している商品の組み合わせが載ってなくて、妻に実際の雰囲気を見せることができなかったので、今回は展示されたセットを盗み撮りする腹づもりでいたのだ。ところが、新宿の方ではそのセットが広告商品として別のもっと高級テーブルとセットで展示されており、またしても肝心のセットの雰囲気を妻に伝えることは叶わなかった。
とまあ、それはともかくその母お気に入りのダイニングテーブルセットだが、まずふつうに想像されるのと大きく異なる点は椅子がL字型ソファーなことだ。もちろんオプションで標準的な椅子をセットに加えることもできるのだが、ソファーがメインとなっているため全体的に視線は低め。
一本足で高さの調節できるテーブルは MAX: 70cm と標準的な高さのテーブルにもなるが、基本は60cm強くらいのところに設定しておいた方がこのセットの場合は使い心地よさそうだ。
豊田さんの考え方としては隣に段差のほとんどない和室があり、そこの天井高が低くなっていることからダイニングで腰掛けたときの eye レベルが低いと和室を見下ろす感じにならず、部屋は広く感じられるだろうとのこと。
まあ、そうした意味ではこのセットはこの場所に適合している。ソファーもソファーとはいうものの、ヘンにふかふか腰の落ちるようなものではなく、若干硬めなので食事をするにもそう不便することはなさそうだ(ファミレスにありがちなソファーみたいな硬さだ)。
と以上、概ね好感触ではあるのだが、一点非常に大きな問題は残っている。それはスゲー高いってこと。
椅子一つ付けたセットの状態で約26万。おいおい、誰がそんな金ダイニングセットに出すんだよ?って言いたくなるのだが、そういうところでの母の金銭感覚は完全に欠落しているのである。そういう人が自分が一番無駄遣いしてないだとかなんだと宣っているので、ほんまに困ったところなのだが、、やはりその価格から父は若干引き気味。それとこうした標準的でないタイプはそのうち飽きるんじゃないか?という心配もしている。その点では妻はモノは見てないが印象を同じくしている。一方、妹はある種、母の金銭感覚不感症の遺伝をしっかと受け継いでるところがあり、アレでいいんじゃないの?と言っている。
しかし、長くこの家族で生活してきたもんで、もうどうこう言っても結果は見えているのだが、要はこのセットはきっと谷中の家のダイニングに置かれることになるのだろう。それを拒絶したときの面倒くささを一番よく知ってるのが父であり、その次が私か? まあ、とにかくすでに決まってしまっているのである。
□◇
※1)丸井 in the room のカタログ
丸井 in The Room のカタログは Web でも WEB CATALOG と銘打たれて公開されてるのだが、Flash で出来てしまってて該当ページを指示することができない上に、ちょっとサイトとしても使いにくい。というか、Flash で作るくらいならテーブルとソファーの組み合わせ替えられるようにするとか、そのくらいのことしてもらいたいもんである。
ってなわけで、本来ならば URL 記述で済ませるとこだが、ここではやむを得ず該当ページのプリントスクリーンをそのまま以下に転載しておく。
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5/11(火) に予定されている打合せのためにこの日、上京。
都内着ついでに母と待ち合わせて新宿の東急ハンズと丸井 in the room をまわった。
東急ハンズではすでにカタログで確認済みの綾野製作所のイプサ/ipsa というキッチンキャビネット・ユニットシステムを見る。
北側窓下に作られる現場造作カウンターと高さを揃えたいので早めに決めて欲しい(※) ということで、先月あたりから母がチェックし(※)、まあ、とにかくもうコレ!といった感じで気に入ってしまっている一品である。
とりあえずカタログ紹介ページのコピーをそのまま引用すると
★耐久性、耐摩耗性に優れた人工大理石(大型レンジも置ける奥行き52cmカウンター)
★熱、キズに強いメラミン化粧版の背板
★閉める時のショックを緩和するサイレント引出し(ドイツ Hettich 社製のレールによる全開式(※1))
★デザインポイントの支柱は鋼材を使用(視線を遮る側板のないゆったりした開放感がいい(※2))
★アルミ枠に明るいミストホワイトガラスを使用
ということで性能的には申し分ないのだが、正直なところ、ハンズで割安で買っても約21万ってのが個人的には高いなと思う。とはいえ、まあ、たぶんコレになってしまうのでしょう(笑)
なお、色はチェリーブラウンとパールホワイトがあるが、キッチンは居住スペースでは一番暗いところに位置するので、パールホワイトが無難なのではないか?と(それは豊田さんも同意見で)母もその場では「うん、パールホワイトでいいんじゃない?」と言ってはいたのだが、どうも本当に気に入っていたのはハンズで見本のあったチェリーブラウンのような気もした。
□◇
※1)サイレントレール
サイレントレールとの最初の出会いはもう2年くらい前に訪問した大阪のクリナップのショールームであった。このときはまだクリナップが初めて導入したばかりの頃で、勢いよく引き出しを閉めても閉まる直前のところで緩やかに閉まるそのレールの性能にはいたく感動したものだった。その後の1年2年で他キッチンメーカーでもサイレントレール仕様のシステムキッチンを出すようになり、もはや物珍しいものでもなくなってしまったが、それでもサイレントレール仕様であるだけで幾分割高なのは否めない。まあ、キッチンキャビネットまでサイレントである必要があるのかという気もするが、それも先の理由によりもはやここで言っていてもしょーがない気がする(笑)
※2)側板代わりに支柱
豊田さんからの注文で、できれば側板のないキッチンキャビネットを選んでほしいと言われており、ところがそうなると選択肢が限りなく狭まり、自ずとこの商品を選ぶしかなかったということもあった。実家の方でかなり家具屋をまわったようだが、ハンズで見つけた以外では村内家具店にもう一つあっただけだったそうな。いずれにしても豊田さんはこのキッチンキャビネットのカウンターと造作カウンターの高さを揃え、それが連続するように見せたいらしい。まあ、確かにその方が開放感があってすっきりするのは確かであろう。何せ我が家で最も暗く閉塞感の強い場所がこのキッチンなのだからして。。
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2004年05月02日 (日)
以前 TOTO のショールームで入手した『HOME UP ── トイレ・洗面所のまるごとお掃除読本』が最近の我が家のトイレ本(※1) になっているのだが、そこに出ていた「新聞紙でガラスや鏡を磨く」というのを今回初めて試してみた。そしたら、これが思ってた以上に調子良い。以下にその冊子の本文を転載するので、概念的なことはそちらをご覧いただきたいが、何が良いって新聞紙をまるめたときのふっくらボリューム加減が雑巾で乾拭きするよりも数段手に馴染むのだ。それから雑巾の場合は何だかんだ乾拭きしてても段々雑巾が湿ってくるけど、新聞紙の場合そうなったとしても気軽に取り替えが効く。また繊維が細かいせいか、落ちにくい汚れもあまり強く擦らずとも数回軽く擦っただけでしっかり消えてくれる。というわけで、こりゃオススメできるな!と思って blog にも書いておくことにしました。
ただ、ガラス面に傷がある場合はそこにインクの色が入っていきやすいので、それだけはご注意ください。
(1)鏡にガラス用洗剤を吹きつけ、充分に絞った布で磨きます。
(2)仕上げに丸めた新聞紙で磨くとインクの油分でツヤが出せます。
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※)トイレ本
どこのうちにもあると思うが、トイレで読む用の本。
通勤・通学時間を持たぬ者としては意外にトイレで読み始めて、そのまま読み込んでしまうというケースは多い。最近は東京帰りの新幹線などで拾った新聞や雑誌などがラックには入っている。
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