だが、学生時代の青臭さが抜け、ポストモダン建築よりも近代建築に魅了されるようになってからは、少なくとも公共建築に関してはやっぱり丹下の方が磯崎より全然すげーやと思うようになっていたのである。それには時代背景による素材=経済感覚の違いもあるのでやむを得ないところもあるのだが。。
当時、東京にいた私は一度ライブで代々木・国立屋内総合競技場に行ったことがあるのだが、そこがオリンピックプールとして使われていたのかと思っただけで背筋がゾクッとしたものである。建築で武者震いする経験って他に国内で思い出せるのは白井晟一の作品群くらいのものである。
On 2005/02/27, at 21:46, akanem wrote:
今日は、前から行ってみたい、と思っていた丹下健三の幻の作品といわれる、
戦没学徒記念館に行ってきました。
ご存知ですか?(淡路島南端の「若人の丘」に建ってます)
震災後、閉館されたままで、いまや廃墟と化してますが、
最近の建物ではあまり感じたことのない、崇高さというか緊張感を感じました。
すでに崩れかけている石積みの美しさというか、なんというか。。。
建物自体にも力がある、ということを改めて感じさせられました。
中の展示物の一部は残されたまま埃をかぶっていて、
(それも、戦時中の写真や日章旗など)
周りの風景の美しさ、静けさ、建物の美しさとは対照的に、
何ともいえない雰囲気をかもし出していました。
機会があれば、ぜひ。というくらいオススメの場所です。
普通に景色が気持ちいいです。
□◇
※余談1)
丹下健三といえば、建築史家の藤森照信氏がまとめた限定2500部の 丹下健三・藤森照信 著『丹下健三』があるんだけど、¥28,500- に未だ手が出ません。
※余談2)
丹下健三の公式サイト「KENZO TANGE OFFICIAL SITE」ってどこが作ったか知らないけど、Flash のバカ使いの典型でアクセシビリティ最悪。特に「作品」のコンテンツはメニューの「作品」クリックするよりも「プロフィール>代表作品」で見た方がわかりやすいです。
※余談3)
戦没学徒記念館レポートのあるブログです。
・ポリタン・コスモ「戦没学徒記念館_by_丹下健三」
・あさみ新聞「戦没学徒記念 若人の広場」
※余談4)
読売新聞の訃報記事を記録保存のため転載しておきます。
毎日新聞の訃報記事を記録保存のため転載しておきます。
※余談5)
大阪万博での丹下氏は岡本太郎に引け劣らぬ原動力となった立役者のうちの一人だった。おそらく愛知万博直前の死にそうした因縁を持ち出す記事が多発されるだろうが、それはちょっと丹下氏には失礼では?と思ってしまうのは愛知万博をよく知らないから言えることなのか? どーなんでしょ?
愛・地球博(^^;)
※余談6)
BLOG×PROCESS5「世界旅行 Vol.11 丹下 健三」に Google Satellite による代々木国立屋内総合競技場の映像が掲載されてます。一般に建築家は模型でモノを考えてるだろうからこうした俯瞰イメージは思いっきり想定内なんだろうけど、ビジターとしてこういう視点に立つとなかなか刺激的なものです。
そして最後にはなりましたが、丹下氏のご冥福を謹んでお祈り申し上げます。拝
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