2006年11月06日 (月)
アジア雑貨を主に扱う「nagomiya わぁい」は藍染大通りへと繋がるあかじ坂を下って澤の屋旅館の手前十字路を右に曲がってしばらく歩いたところにある。「生活の中に 和<なごみ>の雑貨を提供」ということから店の名前が付いたようだ。
芸工展には『手仕事展』というタイトルで「手作り」であることをコンセプトに集められた雑貨が主に置かれていた。特に目を引いたのは、オーナーさん自らが作られた文庫用ブックカバーで、ご本人が本を読まれる際に不満に感じられていること(例えばヒモしおりが中途半端なところで折れてたり、読むのに邪魔になったりするなど)を解決すべく工夫が凝らされていて、ちょっと食指が動かされたが、何分ふだんの生活で文庫本を読む機会が激減してしまっているので、買うのは控えてしまった。
どうも最近は「良いな」と思っても「買おう」にまで至るものといえば、食べ物くらいである。食べ物はなくなってくれるからいいが、それ以外のものは「モノ」として増えることがつい頭を過ぎり、踏み留まってしまう。なので、「良いな」と思ったその感情が「買う」という行為なしでも作り手に伝わる何某かのシステムはないものか?と芸工展を巡りながらしばしば考えていた。ただその場で言葉の上で「良いですね」と言ってみても「買う」という飛躍的行為に値する万感(交換/交感)はなかなか得られるものではない。せめてこうしてブログで書くまでである。
【写真上】2006.10.16 12:24, 谷中2丁目/nagomiya わぁい前
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