2004年01月10日 (土)

本格工事開始

040110_negiri.jpg年明け1/10(土)から本格的な工事は始まった。
土木系の職人仕事はやっぱりお正月をしっかり取るものらしく、また敷地前の道路事情(※1)から大型車の搬出入を伴う工事が土日でしかできないことも、10日始まりとなった要因である。

さて本格工事の第一弾は根切り工事(※2)
朝8時から工事は始まるので、私と母が到着した10時過ぎにはすでに一乗寺側南手が2mくらいの深さまで堀削られていた。
ショベルカー1台。シャベルを使って手作業で細部を削る職人さんが2人。4tトラックで掘った土を搬出する人夫さんがドライバー合わせて2人。その他、ガードマン4人に阿部建築の若い職人さんが一人、現場を見まもっていた。

040110_1021_negiri.jpg見学中に豊田さんが来訪。我々は工事見学後に初音すまい研究所に顔を出す予定にしていたが、豊田さんもまだ我々が現場にいるのでは?と思って、先にこちらに寄られたらしい。母と工事の様子を見ながら談笑されている間に、私はデジカメで静止画+動画を撮りまくる。去年暮れにコニカミノルタの DiMARGE G400 というデジカメを購入したのだが、やはりサンヨーの後継機種(Xacti DSC-J2)にしておけばよかったとちょっと後悔(※3)。結局ムービー撮るために前機種(SANYO DSC SX-560)とデジカメ2機持参です(泪)

ところで豊田さんの話によると、谷中ではこの根切り工事の際によく人骨が出て来て工事が留まるケースが多いらしいです。

2004年01月09日 (金)

臨時会談: 黄色い家

地鎮祭から一月以上空いてることと、前回打合せに私が出席できなかったことから、本格工事がスタートする前日、豊田さんと個人的にお話しする機会を持たせてもらった。
しかし、臨時会談とはいえ、内容的にはかなり濃いものだったといえるかもしれない。まあ、二人が私の家族の存在に気を取られず建築のことをあれこれ話せたせいもあったが、この席で初めて建物の色調が提示されたことが何よりも大きいだろう。

040109_yellow.jpg豊田さんとしては生き抜き半分、色鉛筆を使ってお絵描きしてみました〜というような言い方をされていたが、ズバリ黄色で来た!というのは意外であると同時に、豊田さんならばあり得ない話でもないなという感じではあった。黄色い家という考え方は家作りが始まって、まだ豊田さんと出会う以前に計画されていた貫通案(※1)というプランのときに私と妻の間だけでイメージされていたことである。我々夫婦は殊の外、黄色という色に執着が強い(※2)のだが、だからと言って即座に好みの色を外観色に使いたいと言い出すほど建築をナメてはいない(笑) しかし、その貫通案においてはそのプランのヴィジョンと結びつく要素が黄色にあった。それは至って個人的動機によるものだが、私が初めて公に出した作品(※3)が全面黄色で覆われた箱型の作品で、箱の中央には思いっきり貫通孔が空いていたのである。だからそのプランを見るまで黄色い家ということは考えもしなかったが、ふと自分の作品との呼応ぶりから黄色い家も悪くないと思うようになり、そのことを妻に告げると、当時谷中の家作りに私が関わること自体がストレスとなっていた妻にも急に明るい兆しのようなものが見え始めてきて、それはそれで希望を与えてくれる色となっていたのである。もっともその色のことは当時の建築家たちに伝える前にそのプラン自体が頓挫してしまったが。。

その後、黄色い家のことはプランが変わって全く考えなくなっていたが、ここに来ての復活には何とも不思議な因縁みたいなものを感じさせられた。それと豊田さんならばあり得ない話でもないと感じたのは、あの立地条件に加え、何となく和風仕立てになってきているファサードにあって、黄色を使うというのは相当な挑戦心がないとできないことだと思ったからである。それは、これまでの取り組みの最中に幾度か豊田さんのその風貌からはちょっと想像できないようなマッチョ的(=良い意味で地中海のヒト的)とでも言うべき大胆なデザイン手腕を見せられてきているので、こうした挑戦も納得というか、任せてみたい気分になったのである。もちろん両親にでもわかりやすい説明をしてくれることや事業に対する誠実な対応にも信頼を置いているが、私が豊田さんという建築家と接して一番魅力を感じているのはこのパッと見の穏やかさに隠れた豪傑なところなのかもしれない。そういえば、ジュゼッペ・テラーニ(※4)が好きだって言ってたもんな(笑)

この日、豊田さんとは少しこれまでの経緯を振り返りながら互いの労をねぎらった。この計画の最大のミソは諸々要素を思い切り切り捨てたことによって出て来た2階のバルコニースペースにある。バルコニーに出て一乗寺やA見邸の緑を背に感じながら自分の家を見上げるとタラップの先には大きな空が広がっている。その空はこの上なく贅沢な我が家の一部として感じられるにちがいない。そんな話をしていたら、思わず涙腺が弛みそうになってしまったが、豊田さんも心なしか涙目になってたのは気のせいか?

−初音すまい研究所
−15:00〜18:30
−豊田さん、矢原さん、私
−ファサードのイメージ図、工事工程計画表、打合せ記録

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