会期中も美容室は営業していて、どちらかというとエントランス手前の方に作品は展示されているのだが、奥で営業中の美容サロンの方も額縁に入った鏡がイーゼルに架けられ、美容室自体が不思議な雰囲気。これは芸工展期間中の特別仕様か?とも思ったが、「美容室 CLASSICAL 」公式サイトを見てもわかるように、ふだんからイーゼル額縁鏡でカットやパーマは行われているようだ。トイレにもオーナーさんのナイショの展示があったりと美容室全体から芸工展を楽しもうとする雰囲気は伝わってきた。
タイミング良く作家のコジマユウジさんも見えていて、コーヒーをいただきながらしばし談笑。歳が私と一つ違いということもあってか、何だかとっても話しやすかった。彼は谷根千界隈在住の人というわけではないが、この美容室で毎年展示して今年で3回目だという。今回、このブログで芸工展の企画を幾つか紹介してきて、あまり表立って作品画像を見せるようなことはせぬよう心掛けてきたが、このコジマユウジ作品に限っては語るよりも見てもらいたい!という感じなので、以下に1枚アップする。
まあ、見せるといってもここに掲載してるのは展示されていた作品ではなく、展示中に配布されていた作家紹介のペーパーと、美容室で出されたコーヒーの入っていた紙コップを家に帰ってから撮影した画像である。ちなみに紙コップの方は私がもらってきたものではなく、母がもらってきたもの。目敏い方はコップの端に口紅が付いていることに気づかれるかもしれないが、母の口紅なので意味深なことは想像されぬよう。
とくだらない余談はさておき、この紙コップと用紙に描かれた何とも言えないキャラクター、それがコジマユウジという作家を象徴していると言っても過言ではないのだろう。線画を中心とした彼の作風もさることながら(キャラクターの有無に関わらず)、まず何よりもこのキャラクターの風貌がどう見ても彼にそっくりなのである(笑)
また、このキャラクターの胸のあたりにはおそらく心臓(心)と思われる、やや尖ったハートのマークが付いている。紹介用紙に「ココロはどうやって作るの?」をテーマに創作活動をされているとある通り、このキャラクターがただカワイイってだけではない雰囲気を漂わせるのは、そうした問題意識を持たれているからなのかもしれない。ちなみに美容室サイトの「RING RING RING 」ではページを捲ると、期間中「一番人気のオブジェ 」や「段ボール素材のオブジェ 」の画像を見ることもできる。
個人的には「公園に行く道 おかし屋に行く道 かくれんぼの道 この町のひみつの道」と書かれた絵(このひょーひょーとした文字がまた何とも言えない)と、天井の描かれた絵がかなり気に入り、私にしては珍しく非常に激しい所有欲に掻き立てられた。残念ながらそれらのポストカードは売ってなかったので、何も買わずに帰ってしまったのだが、後になって他のでも買っておけばよかったな〜とちょっと後悔。だったもんで、後日、コジマユウジさんから新たな展示のお知らせDMが届いて、大変ありがたかった。コジマさん、多謝!
「コジマユウジ展・4 TOYBOX」
2006年12月5日(火)〜12月10日(日) 12:00〜19:30(最終日のみ18:00まで)
〒166-0003 東京都杉並区高円寺南3-60-6 Tel&Fax: 03-3313-8829
Url: http://sky.zero.ad.jp/tamago/
本当はもっと早くに紹介すべきだったのだが、韓国旅行やら何やらでブログ更新自体が滞り、期間中の告知となってしまった。お近くの方は是非!!
尚、コジマユウジさんと美容室のスタッフさんは後日うちの展示にも見えて、一応そのときに上の掲載画像を見せてアップする旨の承諾は得ている。それと帰りがけの記帳の際に氏名欄の余白にこのキャラの絵を描き残して行かれた。何とも心憎い限りである。
谷中芸工展2006 【69(想) 美容室 CLASSICAL: コジマユウジ展 】
こんにちは。コジマユウジです。美容室という場に会期中絵を展示します。ちょっとかわった空間をどうぞ見に来て下さい。
美容室は火休(展示は開催)/10:00〜20:00 台東区谷中3丁目
⇒公式サイト: 美容室 CLASSICAL
【写真上】2006.10.17 12:53, 台東区谷中3丁目/美容室 CLASSICAL 前
【写真下】2006.10.17 21:39, 谷中M類栖/2f 居間にて
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