2007年02月09日 (金)

曙ハウス・リターンズ

ESUOH AKEBONO

根津の曙ハウスが取り壊され、その地が更地と化したのが去年のちょうど今頃。
そのとき「曙ハウス」という実体のほとんどはこの世から姿を消して行ったが、それでも曙ハウスを強烈に印象づけていた看板役者「スウハ曙」の看板プレート、1階階段の手摺り支柱は、処分される前に「Kai-Wai 散策」の masaさんの手によって救い出され、古物商の協力を得ながら、文京ふるさと歴史館に収蔵されている(その経緯については Kai-Wai 散策「曙ハウス・プレートの行方」「曙ハウス - 再び」に詳しい)。

その命拾いした看板プレートと手摺り支柱がこの度、文京ふるさと歴史館の企画展「文京・まち再発見2−近代建築 街角の造形・デザイン」にて、収蔵後、初披露の機会を得ることになった。展示にあたっては、それらの収蔵品の他に masaさん撮影の曙ハウスの写真、また「N的画譚」の neonさんが描かれた画「曙ハウス」。そして、同じくneonさんの描かれた曙ハウスの間取り図が公開される(この間取り図については、私も微力ながら協力させていただいたが、neonさんが「曙ハウス 間取り図を描く」のエントリーで図面起こしの経緯を詳しく書かれているので是非ご覧になられたい)。

ここから先の話は実際に展示を観てからということで。何とも待ち遠しい限りである。

文京ふるさと歴史館企画展
文京・まち再発見2−近代建築 街角の造形デザイン
第1部 伝統の継承と西洋への憧憬
「5 木造2階建てのアパートメントハウス 曙ハウス 1920年代」
2007年2月10日(土)〜3月18日(日) 10:00〜17:00 月曜日休館
文京ふるさと歴史館 文京区本郷4-9-29

連携企画
まちかどの近代建築写真展 IN 根津
日本基督教団根津教会 文京区根津1-19-6
2007年2月10日(土)〜2月17日(土) 10:00〜17:00(最終日は15:00まで)

【写真】2004.03.07 14:29, 東京都文京区根津・在りし日の曙ハウス
【参考】曙ハウス関連リンク集: 曙ハウス†スウハ曙

by m-louis : 2007.02.09 04:09
comment

非常に興味深いです。おそらく関西圏だったらとんでいったところですが、東京はやっぱり遠いなあ…(−−)
m-louisさんのレポートを楽しみにしています。

「文京・まち再発見2−近代建築 街角の造形デザイン」のリンクを見たのですが、三井高陽邸の展示もあるようですね。旧三井邸(講談社別館)については以前記事を書いたことがあり、ステンドグラスの現物などが残っているのであれば、展示されていたらいいなあ、と思います。(実際見に行きたくてたまりません)
http://norimi.blog45.fc2.com/blog-entry-82.html

曙ハウスのプレート、残ってよかったですね!
救い出したmasaさんはすごいと思います。
私も旧阪急梅田駅コンコースの時そのくらいやるべきだったか、ダメもとでも行動すべきだったかなーとも思います(^^;)
先日、阪急ビルの工事現場で旧コンコースの欠片を拾い集めつ夢を見ました…。目が覚めたら手の中には無かったので悲しかった(^^;)夢にまで見るか>私。

by のりみ : 2007.02.09 17:20

>のりみさん

ご存知の通り、阪急コンコースも一応は伊東忠太の壁画が保存され、それが新しい建物で再利用されるという話にはなってるんですよね。でも、今回の曙ハウスのプレート展示と較べて、それが再利用という形を取られるにもかかわらず、どこか寂しいものになってしまいそうな気がしてしまうのは、そうした話が市民を顧みることなく、関係者と専門家の間だけで決まってしまった(穿った見方をすれば専門家たちを黙らせるためにあの壁画が政治利用されたという風にも見える)からなようにも思えています。

もちろん規模が違うので、一列に並べて見るべきではないのかもしれませんが。。

by m-louis : 2007.02.10 01:43

今日、晴れのオープニングに行って参りました。
もう、はいってすぐの所にプレートがあり、その存在感たるや本当にすごいものでしたよ。支柱や部屋番号プレートとともに見応えある素晴らしさでした。他の展示の建築と比べても決して見劣りしないものでした。(なんて、思い入れと共に手前味噌かな。。。)とても嬉しかったです。

のりみさん、ステンドグラスは大きいものが展示されていますよ。今回の目玉と言えるものでしょう。とても綺麗でした。御覧になれないのは残念ですね。。。

by neon : 2007.02.10 22:16

>neonさん

早速のレポートありがとうございます。

しかし、ああいう場で他の展示物と並べられると、曙ハウスが「手前味噌」=我が子のように思えてしまうのかもしれませんね。

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会場内撮影可なようでなようで、、のりみさんのように行きたいけど行けないという方には朗報かもしれません。三井邸のステンドグラスももうしばらくしてからググればブツそのもの写真に巡り会えるかもしれませんね。

【コメント追記】

検索で見つけた幾つかのブログ上に会場内の写真が挙がっていたので撮影可能なのかと思っていたのですが、そうではありませんでした。偽りの情報を流してしまい、大変申し訳ありませんでした。この場を借りてお詫びいたします。

by m-louis : 2007.02.10 23:29

僕も、なんとか早起きして、オープニングに行ってきました。既にneonさんが書いてくださってますが、プレートは、入口にデンと鎮座していました。存在感あります。その横には支柱。部屋番号のプレートも、プラスチックケースのなかにチョコンと並べられ、ややよそ行きの顔をしているようでした(^^;
ところで、m-louisさんとneonさんが協力して作成してくださった間取り図、あれが効いていました。あれが在ると無いのではまったく印象が異なるように思います。

by masa : 2007.02.10 23:54

>masaさん

早起き、、は何にせよ、我々の最大の関門ですね(汗)

とそれはともかく、部屋番号プレートもしっかり保存されてましたか!

確かにそういうものが展示ケースに入るとよそ行きの顔になりそうです。

間取り図に関しては、neonさんのあの味のある線・画・字を持ってこられたら、他の CAD で書かれたような図面は太刀打ちできないでしょう。思えば今の時代、図面で感動って久しくなくなってしまったように思うのですが、そうした感動を neonさんの図面は思い起こさせてくれるのかもしれません(ってまだ実物見てないですけど)。

neonさんに新たな仕事がまた一つ増えてしまうかもしれませんね!

by m-louis : 2007.02.11 03:16

味がありますねぇー。
最近は上野や谷根千あたりを歩くときは、裏道を歩くようにしています。
そうすると、味のある建物に出会えることが多いので。

こんな味のある建物も、少しずつ消えていくのは寂しいですね。

by ダイチ : 2007.02.12 13:24

>ダイチさん

flickr でダイチさんの谷根千写真拝見しました。

確かにあの界隈は裏道を歩いた方が圧倒的に楽しいです。

自分だけの思わぬ発見がいろいろありますからね。

ただ、曙ハウスがなくなって、あの一帯の主を失ったような状態ですので、今後の開発が心配です。

by m-louis : 2007.02.13 03:06

届きましたよ。
ありがとう。週末に出かけてみようと思っています。
楽しみ。

by mistuabko : 2007.02.26 12:38

>mistuabakoさん

あ、このコメント、今頃気づきました(汗)

無事届いたようで良かったです。

チケットは曙ハウス前で時間を共有したことのある方々に送らせていただきました。

by m-louis : 2007.03.08 14:27









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