2006年01月30日 (月)

スウハ曙...

Y*suohAkebone

確か本日1月30日からだったと思う。
「スウハ曙」こと、旧根津片町の曙ハウスの解体工事が始まるのは。。

幸運にもとは決して言えないけど、約1週間前の「無邪気な Kai-Wai フリッカー」のときに幾らか雪の被った曙ハウスとお別れしてくることができた。ただ、悔やむべきは「無邪気な〜」と書いているように初デジ一眼散策オフに少々浮かれすぎていて、しっかりと建物の最後の姿を目に焼き付けて来なかったこと。

ESUOH AKEBONOKai-Wai 散策でも「根津のブラックホール」「曙ハウスの階段」と二度にわたってエントリーされているようにこの場所は谷根千界隈を徘徊する者ならば一度ならずとも足を止めずには居れない場所だろう。実は谷中M類栖に住むようになってからでいいかとこれまでそれほど積極的に谷根千界隈を撮影してこなかった私でも2004年3月、まだ人が住んでいた頃の曙ハウスを撮影している。

阪急コンコースのときのようにこれからネット上で解体を惜しむエントリーが続出するのだろう。Kai-Wai 散策からの二次情報(参考:森まゆみ著『不思議の町 根津 』)によれば、曙ハウスは金の星社の創始者・斉藤佐次郎が大正末期から昭和初期にかけて建てたアパートのうちの一つとのこと。

金の星社は大正8年11月に設立され、業界で最も長い歴史を持つ子どもの本の専門出版社。会社案内を見ると「初代編集長の野口雨情をはじめ、島崎藤村・有島生馬・若山牧水・中山晋平・本居長世。沖野岩三郎・岡本歸一・寺内萬治郎といった児童文化のそうそうたる先人達と共に、日本の近代的児童文化の成立をリードしました」とトップページからはちょっと想像しがたい奥深さを持った出版社であることが窺い知れるが、こうした繋がりを書き記すことで、曙ハウスへの弔いとしたい。

追記)一時的に以下テキストを本エントリー冒頭に記し、告知のため日付変更してました。
Kai-Wai 散策の masaさんが曙ハウスの完全解体を受け、内部の様子まで公開した追悼記事「曙ハウス」をエントリーされました。このエントリーは1月30日に書かれたものですが、一時的に日にちを変更してしばらくの間、インデックスページのトップに持ってくることにします。是非、Kai-Wai 散策の「曙ハウス」エントリーにアクセスしてみてください。masaさん、本当に御苦労様&ありがとうございました。
そして、曙ハウスにも「ウトガリア」という言葉を贈ります。拝。

曙ハウス関連リンク ←随時追加していく予定
・東京衛生博覧会: 曙ハウス(1999.10.03)
・Kai-Wai 散策: 根津のブラックホール(2004.06.04)
・Kai-Wai 散策: 曙ハウスの階段(2004.10.02)
・Dragon Tips: 曙ハウスが消える!?(2005.03.03)
・ふミひコ的電脳世界観: やっぱり無人になってました(2005.11.29)
・環境社会学/地域社会論 琵琶湖畔発: 東京文京区根津の「曙ハウス」(2006.01.30)
・Kai-Wai 散策: 雨の根津の路地で(2006.02.02)
・ハッピーハウス: らなよさ スウハ曙+曙ハウス さよなら(2006.02.02)
・アセテート編集者日記: スウハ曙逝く。。。(2006.02.05)
・Kai-Wai 散策: 曙ハウスの路地で(2006.02.06)
・Kai-Wai 散策: 曙ハウス最後の日(2006.02.08)
・Kai-Wai 散策: 曙ハウス(2006.02.10)

by m-louis : 2006.01.30 13:24
This Trackback No.
2006年02月11日 02:38
曙ハウス
excerpt: 根津の象徴のひとつだった「曙ハウス」が、ついに取り壊されました。曙ハウスは、童話や「七つの子」「雨ふりお月さん」「青い目の人形」などの童謡の発表の場とな...
weblog: Kai-Wai 散策
comment

こんばんわ。今日(30日)、根津在住の画家neonさんという方から「ハウスから荷物の運び出し作業をやっています」という内容のメールをいただき、疲れてはいたものの、慌てて現地へ行ってきました。
作業していたのは、不要品の引き取り業者の方で、ハウス内には住人が残した物が多く、今日1日では作業が終わらないということでした。
外観的には「ネズミ駆除中」の貼り紙が目につくだけで、まだ、ほぼこれまで通りの曙ハウスでした。足場などもまだ組まれていません。
しかし、曙ハウスの正面の長屋も同時に建て替えですし…、淋しい限りですね。住人の方々も同じ思いなのか、ハウス前での立ち話する姿が目につきました。また変化があったら報告します。

by masa : 2006.01.30 23:01

>masaさん
アースダイビングでお疲れのところをご苦労様です。
阪急と比較するのも何ですが、阪急も解体の報が出てから着工までにかなりの日数がありましたから、少しの猶予はあるかもしれませんね。
ただ、始まってしまったら1、2日でしょうが(汗)
実家にもたまに見に行ってみるように言っておくつもりです。

by m-louis : 2006.01.31 00:35

またも、こんばんわ。今日(31日)も荷物の運び出しが行われていました。そして、ついにあの「スウハ曙」プレートが取り外されました。明日、いよいよ解体が始まるそうです。

by masa : 2006.01.31 23:26

>masaさん
またまた情報ありがとうございます。
とうとう「スウハ曙」プレート、取り外されてしまいましたか、、
そして明日から解体か〜、嗚呼。
ところで根津在住の画家 neonさんはブログをお持ちじゃないんですよね。
実家ギャラリーオープンしたら是非お付き合いしてみたいところです。

by m-louis : 2006.02.01 00:41

今回、曙ハウスの前で、neonさんと短時間だけお会いしてきました。現在はブログ運営なさっていませんが、夏前頃から…とはお考えのようです。また、根津のノマドというお店で、近々個展のご予定のようです。M類栖ギャラリーでの個展なんて、お話を差し上げたら、きっとお喜びになるに違いありませんよ。もう、M類栖さん、谷中に定住なさいません?(^^;

by masa : 2006.02.01 02:52

neonさん、ノマドで個展ですか、、1回行ったことがあります。

ちょっとググってみたんですが、オフィシャルサイトは持ってないんでしょうかね。

ギャラリースペースでもあるわけですし、情報発信的意味でも(ま、具体的には neonさんがいつから個展なのかを知りたいだけなんですが>笑)ブログでいいんでサイト持っててほしい気がします(谷中ボッサを見習って)。

ちなみに私の谷中定住はまだ当面はなさそうです(^^;)

やはりせっかく大阪にいるので、近畿のディープなところを住人としてもっと知っておきたいという気持ちがありまして、、なんて言うとひきこもりに安住してる場合じゃないんですが(^^;)

でも、こういうブログ繋がりでどなたかの個展をM類栖ギャラリーでというのはちょっとした夢のような話(以前に話していた masaさんの写真ももちろん含めまして)。

by m-louis : 2006.02.01 15:11

nomadoに反応。何度も行ってます。
友人も個展をしていますし。
そういえば、今回なnomadoに行かなかったんだろうと思いました。
散策の感想はまたのちほど…。今は写真を追ってみるだけで結構精一杯です。たくさん撮っていただいたようなので;)

by mitsubako : 2006.02.01 15:30

>mistubakoさん
カフェノマドはまあ、近くは通りましたが、昼食前に行くのもおかしいですしね。
散策レポの方は性懲りもなく長文となってしまってるんで、まあ、放っておいていただければと...(^^;)
写真の方はひとまず flickr にアップしちゃって、こちらのブログでじっくり拾っていくつもりです。このエントリーがその第一弾って感じですね。

by m-louis : 2006.02.01 18:48

あれ、話題が振れてますね(^^; エイッと曙ハウスに戻しますよ。
今日も、雨のなか、酔狂にも行ってまいりましたよ。バカとしか言いようがありません。で、今日からいよいよ解体業者さんの作業が始まってました。が、内部のゴミが異常に多いため、トラック3台がゴミで満載になったところで作業終わり。明日もゴミ処理に終始しそうだ、ということでした。が、窓枠などは取り払われ、いよいよ廃墟のような姿を晒しています。足場組み・テント張りなどは明後日になるようです。

by masa : 2006.02.01 23:45

>masaさん

通い詰めちゃうお気持ち、わかります。私も阪急のとき、そうでしたから・・。

行って、何も変わってない安堵感と同時に何しに来てるんやろ?っていう虚無感。

しかし、遠くからしか見守れない者にとってはありがたい情報です(催促するわけじゃーありませんが>汗)。そういえば阪急のときでも現場レポに対して「今は東京に住んでるんやけど・・」って人から感謝のコメントありました。

しかし、そういう効果を考えるのであるなら、ここのエントリーでのコメントよりも Kai-Wai 散策での方が皆さんに喜ばれるかもしれませんね。一応、現時点ではこのブログは家づくりがメインテーマになっちゃってますんで(^^;)

しかし、うちの実家もそうでしたが、古い家って本当に信じられないくらいにモノがあるんですよね。あれだけ処分してきたつもりでも、まだ新居の方もモノであふれかえってます(汗)

by m-louis : 2006.02.02 00:07

とコメントして Kai-Wai 散策見たら、エントリー予告が出てました(^^;)
その際には改めてTB送信させていただきます。

by m-louis : 2006.02.02 00:10

あ、予告と言っても、もっと先のことになります。できれば、更地になってから…なんて思っていました。てな訳で、こちらにそっと報告させていただいてました。が、確かに、ブログの性格を取り違えたコメントだったようですね〜。

by masa : 2006.02.02 00:37

>masaさん
カテゴリに「谷中界隈散策・探検」「まち・建物探訪」「古材再利用」などもありますので決してトピズレというわけではないんですが、ただ、情報求めてる人はきっと Kai-Wai 散策にまず第一にやってくるのでは?と思いまして、、まだググッてもこのエントリー出て来ないですしね(^^;)

ところで J16さんが2月2日の様子を flickr にアップされてたので、URL を以下に。
http://www.flickr.com/photos/j16/94555232/

by m-louis : 2006.02.03 02:28

フリッカーから飛んできました。
…スウハ曙のプレートはどうなったんでしょう。
イマスグ現場にかけつけたいけど、いかんせん遠すぎて明日の飛行機も取れるかどうか…(涙)

by みぎぃ : 2006.02.03 10:35

>みぎぃさん
flickr からのご訪問、わざわざありがとうございます。
スウハ曙プレートの所在は不明ですが、このエントリーでも頻繁にコメントしてくださっている masaさんのやられている Kai-Wai 散策であれば、どなたからか情報が舞い込んでくるかもしれません。チェックしてみてください。
http://mods.mods.jp/blog/

ちなみに私も現場かけつけたい気分で一杯ですが、いかんせん大阪なもので、そう簡単に新幹線のチケット買ってというわけにはいきません(泪)

by m-louis : 2006.02.04 02:04

曙ハウス解体ってまじですか。今日東京行ってたのに。
三信ビルより好きだったんだけど→三信ビルぐらいに訂正。
中僕入ったことあります。

by 中谷礼仁 : 2006.02.05 01:26

中谷さん、ご無沙汰してます。
阪急コンコースのときにはありがとうございました。
伊東忠太壁画はとうとう剥がされてしまった模様です。

曙ハウスですが、伝聞情報によれば2月4日夕方の時点で「前側の建物半分以上削り取られ」とのこと。もうすでに完全に解体後の状況かもしれません。
しかし、中に入ったことがあるとは多くのブロガーが羨むような話。
いつかお話聞かせてください。

by m-louis : 2006.02.05 02:33

こんにちは、masaさんのところに書き込みさせていただき、こちらにもやってきました。どうも私の不手際で、m-louisさんのサイト、英語のをひらいたりなんだり、やっとこちらへ来た次第で、色々コメントにのせていただきましてありがとうございます。「画家」なんて恥ずかしい限りで、細々とただ好きな絵を描いてるだけですから・・・。ただ、かつてはハッタリで銀座でも個展まがいやりましたけれど、一昨年根津に引っ越してからは大きい画はやめています。そちらのギャラリーでなんて、夢のようですけど、審美眼にかないますかどうか、どうかもし機会がありましたら、作品をご高覧下さい。谷中におられるときお声をお掛け下さればと思います。ブログ、HP頑張って作りたいと思っていますので、もしアドバイスなどいただければと、厚かましくも思っております。

by neon : 2006.02.05 11:23

こんにちは。中に入ったと言ってももちろん半分公共的な中庭の部分でした。当時近くの保育園に子供を預けていたので、子供を迎えるときにふらっと入ってみたのです。子供にも見せたくて。7年ぐらい前かな。建物内部、各住戸にはもちろん入っていませんよ。むしろどなたか平面図などお持ちでないか? 狭いながらもそこになんとか通風と採光を通すような計画で、ぎりぎりではあるが人間生活に大事なものがしつらえられていたような気がします。いずれにせよ曙ハウスの面したあの通り自体が、まるで映画のような奇跡的な場所ですね。とば口の八百屋の親父はまだだみ声出しているのかとか、気になります。次に立つ建物もどうかあの通りの雰囲気に対して貢献してくれるようなモノであることを願います。
しかし所有者が昔から続く子供の本の出版社とは因縁めいたものを感じました。

by 中谷礼仁 : 2006.02.05 11:39

>neonさん
Kai-Wai 散策のコメントで名前リンクに煩わしいリンク先ばかり書き込んでて申し訳ありませんでした。詳しくはさきほどメールさせていただきましたが、ブログかサイトの誕生、楽しみにしています。その際には是非リンク張らせてください。

>中谷さん
てっきりお仕事上で中に入られたものとばかり思ってましたが、どちらかというとプライベートな接点からの(泣)だったのですね>アセテート編集日記拝見しました。
実はもしや中谷さん、曙ハウスの内部写真撮ってたり、平面図などもお持ちなのでは?と思っていたぐらいですので、逆にそうした情報が舞い込んで来ましたらいち早くお知らせさせていただくつもりです。次に建つ建物がどうなるのか、全く想像つきません。
でも、おっしゃるとおり、あの通りの雰囲気を台無しにするようなことだけはしないでほしいと私も願っています。

by m-louis : 2006.02.05 19:15

僕の憧れだったこちらのブログで、こんなに採り上げてくださいまして、ほんとうにありがとうございます。恐縮しています…。M類栖さんには、こうしていつも励まされます。感謝です。

by masa : 2006.02.11 03:02

>masaさん
また憧れって言われると何も言えなくなっちゃうんですが、おそらくこれは前の阪急のときと同じで「建物の力」であり「ブログの力」なんだと思いますよ。

by m-louis : 2006.02.12 02:57









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