2006年02月19日 (日)

電線の景観*補遺

Y*aizome st.+akaji slope

前エントリー「電線の景観*N的画譚」では画家の視点・撮影者の視点を借りて谷中の電線を好意的に捉えてみようとした。家づくりに集中していた頃には工事・引越・建築撮影と何かと障害物となっていた電線なだけに、その試みには些かこじつけ的な感もなかったとは言えない。ただ、それでも電線を「景観」の一つとしてポジティヴに見られたのは、やはりそこが「谷中」という場所だったという点が大きい。

谷中は敢えて乱暴に言ってしまえば「観光地」なのである。
観光地とは余所者から見られることを宿命づけられた場所、即ち「景観」としての特性に自覚的足らざるを得ないところである。ただし、そうした観光地でも行政主導で観光化を目的とした地域もあれば、自然発生的に人々が集まるようになった場所もある(最初は自然発生でそれに行政が飛びつくケースも当然ある)。その点で言うと谷中は後者でさらには行政はそれを放っておいているような印象が強い(その証拠に曙ハウスの解体でも特に区で何か考えようとする動きは特に見られなかった)。

by m-louis : 19:28 | comments (0) | trackbacks (0)
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