グヤーシュとはハンガリー語で牛飼いを意味し、そもそもは大平原の牛飼いが食べていた牛肉の煮込み料理を「グヤーシュ」と呼んだことに始まった。現在のグヤーシュは牛肉の他にじゃがいも、玉葱などをパプリカの風味で煮込んだスープのことを指すのが一般的なようだが、当初は別にパプリカなしでも「グヤーシュ」と呼んでいたらしい。
ともあれ、現在はグヤーシュを持ち出すまでもなく、ハンガリーの大半の料理で調味料としてのパプリカは欠かせない存在となっており、何となく私もお土産としてパプリカ粉を買ってきていたのである(ちなみに後から知ったが、日本のスーパーの調味料コーナーに行けばふつうに売ってる珍しくも何ともないもので、ちょっとがっかりしてしまった)。ツアーではブダペストのレストランのランチで一回食べる機会が用意されてるだけだったが、もう1、2回食べられたらな〜と思うくらいに美味しかった。右の写真がその1回限りのグヤーシュである。
で、帰国して、そのとき食べた味を頼りに、後はネット検索で見つけた「らくだ食堂」「世界の料理」あたりを参照しながら、かなり自分なりにアレンジして作ってしまったので、簡単にそれらをまとめた自分なりのレシピを以下にメモっておく。
【材料(2皿分)】
具:牛肉 200g(カレー用のを使用)、玉葱2個、人参1本、ジャガイモ2個
パプリカ 赤と黄色を1個ずつ、ニンニク1片
味付:パプリカ粉 大さじ2杯、塩・胡椒(白+黒)適当、月桂樹の葉1枚
ワイン ドバドバ、水 適量、オリーブオイル 適量
【料理手順】
1)鍋にオリーブオイルを入れ、玉葱とニンニクのみじん切りを炒める。
2)玉葱の色が透き通ってきたら、カレー用にカットされてる牛肉投入。
3)塩・胡椒を適当に振って、肉の色が完全に変わるまで炒める。
4)水を鍋半分くらいまで入れ、パプリカ粉 大さじ1杯を振って煮込む。
5)2〜30分置きにワインまたは水で水分補給し、2時間くらい煮込み続ける。
6)その後、火を止めて月桂樹の葉を落とし数時間置いてやると肉の旨味は倍増。
7)1〜2cm角程度に切ったじゃがいも、人参をすべて投入。20分煮込む。
8)生パプリカと残りの粉パプリカを投入。味を見ながら10分煮込んで完成。
以上、味付けは実はちゃんと計らずほとんど勘に任せてたけど、ハンガリーで食べたのよりも美味しいのが出来てしまったぞ!という感じ。たぶんワインを最後の最後までしつこいくらいに加えてたのが効いたんだと思います。それとカレー用肉は安物を買った場合はやはり2〜3時間は煮込まないと厳しいんじゃないかな? 聞くところによれば圧縮釜を使うともっと早く柔らかくなるというが。。
我が家のクリスマスは毎年恒例のモス vs KFC のチキン対決なのでグヤーシュの予定はありませんが、パプリカのおかげで彩りも大変きれいですし、今年は新しい料理に挑戦したいと思われてる方は是非一度お試しあれ!
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